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中東呼吸器症候群(MERS)の国内発生時の対応

平成27年6月より、韓国における中東呼吸器症候群(MERS)の発生を受け、その対応についてお願いしているところです。
韓国において は、2015年7月5日に MERS の新規患者が報告されて以降、新規患者の報告がされておらず 、国内への感染拡大懸念極めて低くなったと考えられます。一方で サウジアラビにおいては、2015年8月から医療機関内の二次感染を中心とした集団発生が起きていることを踏まえ、 MERS の国内発生時対応について、変更されましたので、お知らせします。
変更後の対応

MERS感染予防のための暫定的ガイダンス(日本環境感染学会)

日本環境感染学会より「MERS感染予防のための暫定的ガイダンス(2015年6月25日版)」が作成されていますのでお知らせします。
■MERS感染予防のための暫定的ガイダンス(2015年6月25日版)→ファイル 849-1.pdf

WHOにおけるMERSに関する緊急委員会の結果

WHO(世界保健機関)における中東呼吸器症候群(MERS)に関する緊急委員会の結果について6月13 日のWHO 韓国合同調査結果を踏まえ、6月16 日、WHO において、今回の流行が、国際的な公衆の保健上の緊急事態(PHEIC)に該当するかどうか、専門家による緊急委員会で検討されていましたが、現時点ではPHEIC には該当しないとの見解を含む報告書が公表されましたので、お知らせします。
■WHOホームページ

市民向けMERS相談窓口

中東呼吸器症候群(MERS)について、市民の方に向けて相談窓口を開設しましたのでお知らせします。
相談内容は
・ 帰国後の体調不良について
   ※中東諸国、韓国から帰国後、2週間以内の体調不良者の相談
・ 発生国への渡航について
・ その他、MERSについて心配なこと など です。

なお、疑似症定義については変更ありませんので引き続き情報提供お願いします。
■市民向けMERSのページ

MERSかんたんチェックシート

先日より、MERSに罹患した疑いのある患者を診察した場合に対応及び情報提供についてお願いしているところです。
問診等で疑い症例をチェックするシートを作成しましたのでご活用ください。

■MERSかんたんチェックシート→ファイル 844-1.pdf

中東呼吸器症候群(MERS)の国内発生時の対応について

先日より、MERSに罹患した疑いのある患者を診察した場合に対応及び情報提供についてお願いしているところです。
韓国において、死亡例を含む感染者数が拡大していることを踏まえ、国内でMERSへの感染が疑われる患者が発生した場合の医療提供や感染拡大を防ぐための対応が示されました。
和歌山市では、市衛生研究所での PCR検査で陽性が出た場合、速やかにMERS患者からの二次感染が疑われる者に対して積極的疫学調査を開始し、下記を基本とした対応を行いますのでお知らせします。

[国内でMERS患者に接触した者への対応]

■「疑似症」の要件に該当する者【入院措置】

■ 発病日以降に接触した者で「疑似症」の要件に該当しない者
 ▼濃厚接触者 【健康観察及び外出自粛要請】
  ①世帯内接触者
  ②医療関係者等(必要な感染予防策を行っていない場合)
  ③汚染物質接触者
  ④対面で会話等(必要な感染予防策なし 目安2m)
 ▼その他接触者 【健康観察】
  ①濃厚接触の定義に該当しない空間共有者
  ②医療関係者等(必要な感染予防策を行っている場合)

《医療従事者等の必要な感染予防策》
手指衛生を行う、手袋、サージカルマスク(又はN95マスク)、眼の防護具(フェイスシールドやゴーグル)、ガウンを装着することが望ましいが、2メートル以内に近づかない。侵襲的な処置をしない等のリスクが少ない状況では、眼の防護具やガウンは必須ではない。と示されています。

MERS疑似症患者の定義

先日より当該感染症に罹患した疑いのある患者への対応及び情報提供についてお願いしています。
疑似症患者の定義については、「感染症法」に基づき運用していますが、この度の韓国におけるMERSの流行状況に鑑み、当分の間、暫定的な対応として、MERS疑似症患者の定義が新たに定められましたのでお知らせします。

詳しくは

MERSリスクアセスメント(6月4日現在)

国立感染症研究所より
■中東呼吸器症候群のリスクアセスメント(2015年6月4日現在)
がまとめられていますのでお知らせします。

MERSの情報提供 要件変更について

6/2付け「韓国におけるMERSの発生について」患者の情報提供と対応をお願いしたところですが、本日要件の一部が変更となりましたので、お知らせします。

■情報提供を求める患者の要件 (下線部 追加)

患者が次のア、イ又はウに該当し、かつ、他の感染症又は他の病因によることが明らかでない場合、中東呼吸器症候群への感染が疑われるので、中東呼吸器症候群を鑑別診断に入れる。ただし、必ずしも次の要件に限定されるものではない。

ア  38℃以上の発熱及び咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学的に肺炎、ARDSなどの実質性肺病変が疑われる者であって、発症前14日以内に対象地域(※)に渡航又は居住していたもの

イ  発熱を伴う急性呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、発症前14日以内に対象地域(※)において、医療機関を受診若しくは訪問したもの、MERSであることが確定した者との接触歴があるもの又はヒトコブラクダとの濃厚接触歴があるもの
※対象地域:アラビア半島又はその周辺諸国

ウ  発熱又は急性呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、発症前14日以内に、対象地域か否かを問わず、MERSが疑われる患者を診察、看護若しくは介護していたもの、MERSが疑われる患者と同居(当該患者が入院する病室又は病棟に滞在した場合を含む。)していたもの又はMERSが疑われる患者の気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れたもの

引き続き、MERSにり患した疑いのある患者を診察した場合の対応及び情報提供をお願いします。

韓国におけるMERSの発生について

MERSについては、依然として継続的なヒトーヒト感染は見られませんが、5月11日に韓国において診断の遅れや、院内感染対策の不徹底により二次感染や院内感染事例が多数発生した輸入症例が報告されています。つきましては、本事例を踏まえ、院内感染対策の徹底と疑い症例については直ちに情報提供お願いいたします。

■韓国の輸入症例の状況ファイル 838-1.pdf

◎1例目 : 68歳 男性 4/18~5/3 中東諸国に仕事で来訪。 入国時無症状 

  1例目の受療状況          二次感染の状況
 A病院 5/12~5/15 外来受診   医療スタッフ 1名
 B病院 5/15~5/17 入院      家族・同病棟での接触者 15名
 C病院 5/17~5/20 入院      医療スタッフ 1名
 D病院 5/20~    入院
                        H27.6.1の時点(18名)の状況
■情報提供を求める患者の要件
ア.38度以上の発熱及び咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学的に実質性肺病変(例:肺炎又はARDS)が疑われる者であって、発症前14日以内に対象地域(※)に渡航又は居住していたもの
イ. 発熱を伴う急性呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、発症前14日以内に対象地域(※)において、医療機関を受診若しくは訪問したもの、MERSであることが確定した者との接触歴があるもの又はラクダとの濃厚接触歴(例:未殺菌乳の喫食)があるもの
ウ. 発熱又は急性呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、発症前14日以内に、中東呼吸器症候群が疑われる患者を診察、看護若しくは介護していたもの、中東呼吸器症候群が疑われる患者と同居していたもの又は中東呼吸器症候群が疑われる患者の気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れたもの
                    ※対象地域:アラビア半島又はその周辺諸国
◎対応フロー→ファイル 838-2.pdf

■院内感染対策の徹底
標準予防策及び飛沫感染予防策の徹底をお願いいたします。
詳しくは
「中東呼吸器症候群(MERS)・鳥インフルエンザ(H7N9)患者搬送における感染対策」→ファイル 838-3.pdf

「中東呼吸器症候群(MERS)・鳥インフルエンザ(H7N9)患者に対する院内感染対策」→ファイル 838-4.pdf

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