MERSについては、依然として継続的なヒトーヒト感染は見られませんが、5月11日に韓国において診断の遅れや、院内感染対策の不徹底により二次感染や院内感染事例が多数発生した輸入症例が報告されています。つきましては、本事例を踏まえ、院内感染対策の徹底と疑い症例については直ちに情報提供お願いいたします。
■韓国の輸入症例の状況→ファイル 838-1.pdf
◎1例目 : 68歳 男性 4/18~5/3 中東諸国に仕事で来訪。 入国時無症状
1例目の受療状況 二次感染の状況
A病院 5/12~5/15 外来受診 医療スタッフ 1名
B病院 5/15~5/17 入院 家族・同病棟での接触者 15名
C病院 5/17~5/20 入院 医療スタッフ 1名
D病院 5/20~ 入院
H27.6.1の時点(18名)の状況
■情報提供を求める患者の要件
ア.38度以上の発熱及び咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学的に実質性肺病変(例:肺炎又はARDS)が疑われる者であって、発症前14日以内に対象地域(※)に渡航又は居住していたもの
イ. 発熱を伴う急性呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、発症前14日以内に対象地域(※)において、医療機関を受診若しくは訪問したもの、MERSであることが確定した者との接触歴があるもの又はラクダとの濃厚接触歴(例:未殺菌乳の喫食)があるもの
ウ. 発熱又は急性呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、発症前14日以内に、中東呼吸器症候群が疑われる患者を診察、看護若しくは介護していたもの、中東呼吸器症候群が疑われる患者と同居していたもの又は中東呼吸器症候群が疑われる患者の気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れたもの
※対象地域:アラビア半島又はその周辺諸国
◎対応フロー→ファイル 838-2.pdf
■院内感染対策の徹底
標準予防策及び飛沫感染予防策の徹底をお願いいたします。
詳しくは
「中東呼吸器症候群(MERS)・鳥インフルエンザ(H7N9)患者搬送における感染対策」→ファイル 838-3.pdf
「中東呼吸器症候群(MERS)・鳥インフルエンザ(H7N9)患者に対する院内感染対策」→ファイル 838-4.pdf