医療機関の方へ
令和6年11月現在、感染症発生動向調査において基幹定点報告疾患であるマイコプラズマ肺炎が全国的に流行しています。それに伴い、日本呼吸器学会、日本感染症学会、日本化学療法学会、日本環境感染学会、日本マイコプラズマ学会の5学会より合同で「マイコプラズマ感染症(マイコプラズマ肺炎)急増にあたり、その対策について」の提言が出されました。
マイコプラズマ肺炎増加に関する学会からの提言について
2024/03/26
麻しんの国内外での増加に伴う注意喚起について
海外からの輸入症例を契機とした国内における感染伝播事例が報告されています。
今後、更なる輸入症例や国内における感染伝播事例が増加することが懸念されます。
日ごろから感染症対策にご協力いただいているところですが、今後の発生動向にご留意いただき、以下のとおり対応をお願いします。
【医療機関の皆様にお願いしたい対応】
- 発熱や発しんを呈する患者を診察した際は、海外渡航歴や国内旅行歴、麻しんの罹患歴、予防接種歴の確認など、麻しんの可能性を考慮した診療をお願いします。
- 麻しんを疑った場合には、直ちに保健所へ情報提供ください。PCRによる行政検査を行います。急性期の検体採取にご協力お願いします。
<確保いただきたい検体>※採取容器は連絡時に保健所から至急お届けします
- @咽頭ぬぐい液(専用ウイルス搬送用培地)or(滅菌スピッツ+生理食塩水1〜2cc)1本
- A血液(EDTA加全血 2〜2.5cc程度)1本
- B尿 (滅菌スピッツ 10cc程度)1本@〜Bのうち採取可能な複数検体
- 麻しんと臨床診断した場合は、発生届の提出も併せてお願いします。
医療機関での麻疹対応ガイドライン 第七版
国立感染症研究所ホームページ
医師による麻しん届出ガイドライン 第五版
麻しん発生届
麻しん発生届 記入例
エムポックスは、1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)でヒトでの初めの感染が確認された、オルソポックスウイルス属のエムポックスウイルスによる感染症で、中央アフリカから西アフリカにかけて流行しています。国内では感染症法上の4類感染症に指定されています。エムポックスが疑われる患者を診察した場合は、速やかに保健所へ情報提供いただきますよう、よろしくお願いいたします。
エムポックスに関する情報提供及び協力依頼について
エムポックス 診療の手引き 第 2.0 版
この冬のインフルエンザの流行シーズンに備え、国及び和歌山市において「今冬のインフルエンザ総合対策」に取り組んでいます。
今シーズンにおいては、A/H1N1(2009)・A/H3N2(香港型)・B型、いずれも流行の可能性があります。流行しやすい年齢層は亜型によって多少異なりますが、今年も、全ての年齢の方がインフルエンザに注意する必要があるため、和歌山市においては、広く市民の皆様にインフルエンザ対策を呼びかけています。
医療機関におかれましては、今シーズンの流行状況 に注意していただくとともに、以下の具体的対策を参考に市民への啓発のご協力および院内インフルエンザ対策に努めていただくようお願いします。
■和歌山市内の発生動向
和歌山市では、和歌山市感染症情報センターホームページにインフルエンザ発生状況等(下記サーベイランスなど)を逐次掲載し、更新します。流行状況を踏まえた対策の実施にお役立てください。
和歌山市インフルエンザ発生状況 速 報 学校欠席者情報収集システム
- インフルエンザ患者の発生動向について(インフルエンザサーベイランス)
- 全国約5,000(和歌山市15)の定点医療機関にご協力いただき、インフルエンザで受診した患者の週毎の数を調査し、全国的な流行状況や市内での状況を公表しています。
- インフルエンザの流行ウイルスの性状について(ウイルスサーベイランス)
- 全国約500の指定された医療機関(和歌山市2)にご協力いただき、患者からの検体提出を受け、衛生研究所で検査を行い、流行しているウイルスの亜型や薬剤耐性の有無を監視しています。
- インフルエンザによる入院患者の動向について(入院サーベイランス)
- 全国約500(和歌山市3)の基幹定点医療機関にご協力いただき、インフルエンザで入院した患者の週毎の数および状況を調査し、全国的な状況や市内での状況を公表していきます。
- 学校等における集団発生状況について(学校サーベイランス)
- 学校等において、インフルエンザ様症状の集団発生により、休業等を行った数や患者数を調査し、地域で感染が拡大していないかを随時公表しています。
- 学校・保育園等における欠席者状況について(学校欠席者情報収集システム)
- 登録された学校や保育園等において、毎日のインフルエンザ様症状別欠席状況や診断された患者数を把握し、地域で感染が拡大していないかを監視しています。
■全国のワクチン及び治療薬等の供給予定
ワクチン・治療薬等の今シーズンの供給予定量は、以下のとおりです。
※2018/19シーズンの推計受診者数は1,201万人でした。
- インフルエンザワクチン
- 今シーズンの供給予定量(2021年10月現在)は、成人で約5,600万回分(約2,818万本)と、一昨年以前の例年の使用量程度が供給される見込みです。
- なお、ワクチンの効率的な使用と安定供給を推進するため、今後の対応として、
- [1] 13歳以上の者が接種を受ける場合には医師が特に必要と認める場合を除き「1回注射」であることを周知徹底する
- [2] 必要量に見合う量のワクチンを購入すること等を徹底する
こととしています。
- ※1回分は、健康成人1人分の接種量に相当します。
- 抗インフルエンザウイルス薬
-
- 今シーズン(2021年10月〜2022年3月)の供給予定量(2021年8月末日現在)は2,952万人分で、それぞれについては以下のとおりです。昨シーズン(2020年10月〜2021年3月)の供給量は約13万人分でした。
- ア タミフル(一般名:オセルタミビルリン酸塩 中外製薬) 約420万人分
- イ リレンザ(一般名:ザナミビル水和物 グラクソ・スミスクライン 約216万人分
- ウ ラピアクタ(一般名:ペラミビル水和物 塩野義製薬) 約53万人分
- エ イナビル(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物 第一三共) 約1,080万人分
- オ ゾフルーザ(一般名:バロキサビル マルボキシル 塩野義製薬) 約452万人分
- カ オセルタミビル(一般名:オセルタミビルリン酸塩 沢井製薬) 約731万人分
- インフルエンザ抗原検出キット(迅速タイプ)
- 今シーズン(2021年9月〜2022年3月)の供給予定量(2021年8月末現在)は約1,594万回分です。昨シーズン(2020年9月〜2021年3月)の供給量は約150万回分でした。
■予防啓発
インフルエンザ予防の啓発ツール(ポスター等)を作成し、電子媒体形式(PDFファイル)で掲載・提供しています。 適宜ダウンロードして御活用いただき、インフルエンザ予防啓発の呼びかけに御協力をお願いいたします。
ポスター インフルエンザQ&A
今年度は、12月〜3月まで、バスラッピング広告による市民へのインフルエンザ予防啓発の呼びかけも行っています。
■院内感染対策
インフルエンザに対する高危険群に属する方が多く入院している医療機関等においてはインフルエンザの院内感染対策が重要で、以下の手引き等を参考に院内感染対策の徹底をお願いいたします。また、感染の拡大がある場合には、感染拡大の経路、感染拡大の原因の特定等の調査や対策の協力について要請があった場合には、積極的に対応します。
医療機関における院内感染マニュアル作成のための手引き 等
インフルエンザ施設内感染予防の手引き
インフルエンザ病院内感染対策について(日本感染症学会提言2012)
2021/10/13
急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。)の届出基準の一部改正について
2021/10/13
マラリア、アメーバ赤痢及び百日咳の届出基準の一部改正について
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項及び第14条第2項に基づく届出の基準等について」(平成18年3月8日健感発0308001号)の別紙「医師及び指定届出機関の管理者が都道府県に届け出る基準」について、別添のとおり改正し、令和3年6月3日から適用することといたしました。
【改正の内容】
(1)マラリア(四類感染症)
届出基準おける「エ 感染症死亡疑い者の死体」について、 検査方法に「フローサイトメトリー法によるマラリア原虫感染赤血球の検出」を追加し、検査方法のうち「PCR 法」としている名称を「核酸増幅法」に変更した。
(2)アメーバ赤痢(五類感染症)
届出基準における「イ 感染症死亡者の死体」について、検査方法にイムノクロマト法による病原体の抗原の検出を追加した。
(3)百日咳(五類感染症)
届出のために必要な検査所見について、 検査方法に「イムノクロマト法による病原体の抗原の検出」を追加し、検査方法のうち「PCR 法」としている名称を「核酸増幅法」に変更した。
【適用期日】
令和3年6月3日
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項及び第14条第2項に基づく届出の基準等について」の一部改正について(令和3年6月3日健感発0603第2号)
2020/09/17
新型インフルエンザ等に係る住民接種のための看護職員登録制度について
平素は、和歌山市保健行政に多大なるご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、本市においても、住民接種の体制づくりを検討しています。住民接種とは、病原性が高い新型インフルエンザ等が発生した場合に、市民のいのちと健康を守るため、市民全員に実施する予防接種になります。政府対策本部が接種対象者や順位・期間等を示し、市町村が原則集団接種で実施します。
和歌山市の人口で試算したところ、延べ600会場で実施し、延べ7,408人の看護職員の出務が必要なことが分かりました。各関係機関の皆様方にご協力いただきながら、接種の体制づくりに取り組んでいるところでありますが、特に、看護職員の確保が課題になっています。
つきましては、新型インフルエンザ等に係る住民接種が円滑に実施できるよう、看護職員登録制度を始めたいと思います。趣旨をご理解の上ご協力をいただける方について、別紙「
登録申出書」に必要事項をご記入の上、和歌山市保健所 保健対策課 感染予防対策グループまでご提出くださいますよう、よろしくお願いします。
なお、ご登録いただいたことで出務を強いることはございません。実施が確定し、接種会場や出務時間等が明確になった時点で、ご提出いただいている「
登録申出書」を参考に、改めて出務を依頼させていただく予定です。市民のいのちと健康を守るため、和歌山市における看護職員登録制度にご登録いただき、ご協力賜りますよう、よろしくお願いします。
看護職員登録制度の概要
登録申出書
2020/07/04
コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱流行の終息宣言を踏まえた対応について
世界保健機関(WHO)は、コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生が北キブ州の州都ゴマにも及んだことを受けて、日本時間7月18日、この事態が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に該当すると宣言しました。つきましては、渡航歴、臨床症状からエボラ出血熱が疑われる患者を診察した場合は、速やかに保健所へ情報提供いただきますよう、よろしくお願いいたします。
「エボラ出血熱の国内発生を想定した対応について」(平成27年10月2日健感発1002第1号)
《エボラ出血熱疑似症患者の定義》
「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」の宣言を受けた当面の間、疑似症の判断において、『到着前21 日以内にコンゴ民主共和国の北キブ州又はイツリ州、又はウガンダ共和国のカセセ県に渡航又は滞在していたことが確認された場合』は、「接触歴がある」とみなして対応してください。
医師は、38℃以上の発熱又はエボラ出血熱を疑うその他の臨床症状(※1)を有し、かつ、次のア又はイを満たす者を診察した結果、エボラ出血熱が疑われると判断した場合、エボラ出血熱の疑似症患者として取り扱うこと。
- ア 21日以内にエボラ出血熱患者 (疑い患者を含む。) の体液等 (血液、 体吐瀉物排泄物など )との接触歴 (感染予防策の有無を問わない。)がある
- イ 21日以内にエボラ出血熱発生地域(※2)由来のコウモリ、霊長類等に直接手で接触するなどの接触歴がある
- ※1 嘔吐、下痢、食欲不振、全身倦怠感 等
- ※2 ギニア、 シエラレオネ、リベリア、ウガンダ、スーダン、ガボン、コートジボワール、コンゴ民主共和国、コンゴ共和国
医療機関における基本的な対応としては、引き続き下記の対応お願いいたします。
(1)
発熱症状を呈する患者には必ず渡航歴を確認する。
(2) 上記症例定義に合致した場合は、
エボラ出血熱の疑似症患者として直ちに保健所へ届出
保健所職員が訪問するまでの間、自宅などその場での待機を指導願います。
【連絡先】
平日 : 和歌山市保健所 健康危機管理班 TEL(073)488−5109
夜間・休日 : 和歌山市役所 警備室 TEL(073)432−0001
※ 潜伏期間は2〜21日間(平均約1週間)。突然の発熱で発症。鑑別を必要とする疾患は、他のウイルス性出血熱、腸チフス、発しんチフス、赤痢、マラリア、デング熱、黄熱等
エボラ出血熱疑い患者が発生した場合の標準的対応フロー
MERS、エボラ出血熱、デング熱、鳥インフルエンザ等、海外からの様々な感染症が懸念されています。診療前に患者さまからの渡航の情報をできるだけ入手するために、海外渡航者向けの注意喚起ポスターです。院内掲示等でご活用ください。
2019/02/20
麻しん発生報告数の増加に伴う注意喚起について
麻しんについては、平成27年3月、WHOにより、日本が麻しんの排除状態にあると認定されましたが、その後も海外で感染した患者を契機とした国内での感染の拡大事例が散見されています。
2019年に入り、関西地方で麻しん患者数の増加が報告されており、今後、麻しん患者の移動等により、広範な地域において患者が発生し、医療機関を受診する可能性があります。
今後の発生動向と、発熱や発疹を呈する患者が受診する際は、院内感染対策及び診察にご留意いただきますようお願いいたします。
なお、「麻しん」と臨床診断した場合は直ちに情報提供いただくとともに、精度の高い麻しんの検査診断と感染防止対策を進めるために、PCRによる行政検査を行いますのでぜひ急性期の検体採取にもご協力お願いいたします。
《麻しんの臨床的特徴》
潜伏期は、通常10〜12日間であり、症状はカタル期(2〜4日)には38℃前後の発熱、咳、鼻汁、くしゃみ、結膜充血、眼脂、羞明などであり、熱が下降した頃に頬粘膜にコプリック斑が出現します。
発疹期(3〜4日)には一度下降した発熱が、再び高熱となり(39〜40℃)、特有の発疹(小鮮紅色斑が暗紅色丘疹、それらが癒合して網目状になる)が出現します。発疹は耳後部、頚部、顔、体幹、上肢、下肢の順に広がります。
回復期には解熱し、発疹は消退し、色素沈着を残します。肺炎、中耳炎、クループ、脳炎を合併する場合があります。麻しんウイルスに感染後、数年から十数年以上経過してSSPE(亜急性硬化性全脳炎)を発症する場合があります。
《修飾麻しん》
上記は典型的な臨床経過ですが、ワクチンによる免疫が低下してきた者には、一部症状のみの麻しん(修飾麻しん)も見られますので、MR接種歴のある者でも注意が必要です。
《確保いただきたい検体》
[1] 咽頭ぬぐい液(専用ウイルス搬送用培地)
[2] 血液(EDTA加全血 2cc程度)
[3] 尿(滅菌スピッツ 10cc程度)
[1]〜[3]のうち採取可能な複数検体採取後すぐに連絡お願いいたします。
※容器については、情報提供後、保健所よりお届けします。
連絡先
平 日 : 和歌山市保健所 健康危機管理班 пi073)488−5109
夜間・休日 : 和歌山市役所 警備室 пi073)432−0001
医師による麻しん届出ガイドライン 第五版(国立感染症研究所感染症情報センター)
医療機関での麻疹対応ガイドライン 第七版(国立感染症研究所感染症情報センター)
麻しん発生報告数の増加に伴う注意喚起について(平成31年2月18日厚生労働省通知)
麻しんリーフレット
2018/04/16
急性弛緩性麻痺(AFP)の5類全数把握疾患への追加について
急性弛緩性麻痺(AFP)が5類全数把握疾患へ追加されることになりました。
AFPについては、届出疾患であるポリオとの鑑別の必要性と原因究明のための実態調査の重要性から「AFPを認める症例の実態把握」が求められていました。
この度、AFPを発症した15歳未満の患者に対して、ポリオでないことの確認(ポリオウイルス検査)が確実に実施されていることを担保するために、AFPを発症した15歳未満の患者のうち、ポリオでない者について、届出の対象となりました。
診断された場合は、全例において、7日以内に届出をお願いします。
※届出に必要な要件(3つをすべて満たすもの)
ア 15歳未満
イ 急性の弛緩性の運動麻痺症状を伴って死亡した者、又は当該症状が24時間以上消失しなかった者
ウ 明らかに感染性でない血管障害、腫瘍、外傷、代謝障害などでないこと、及び痙性麻痺でないこと
届出基準及び発生届 新旧対照表
急性弛緩性麻痺を認める疾患のサーベイランス・診断・検査・治療に関する手引き(平成30年4月)
2017/12/25
「風しん」及び「百日咳」の医師の届出基準及び届出様式の一部変更について
平成29年12月15日に「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部を改正する省令」が公布され、平成30年1月1日から施行されることになりました。
風しんについては併せて平成29年12月21日に指針の改正が告示されています。
つきましては、内容をご了知いただき、下記疾患を診察した場合には保健所あてに届出いただきますよう、よろしくお願いいたします。
■風しん
風しんについては、平成32年度までに排除状態を達成するために、医師からの届出が診断後「直ちに」に変更され、「遺伝子検査の全例実施」、「1例での積極的疫学調査の実施」が求められています。風しんと臨床診断した場合は直ちに情報提供いただくとともに、PCRによる行政検査をおこないますので急性期の検体採取にご協力お願いいたします。
風しん |
新 |
旧 |
届出期日 |
診断後直ちに |
診断後7日以内 |
届出内容 |
個人情報あり
(住所・氏名・生年月日等) |
個人情報なし
(年齢・性別のみ) |
■百日咳
百日咳については、現在、小児科定点医療機関からの把握疾患となっていますが、今後、成人を含む発生動向を正確に把握するために、五類全数把握疾患に変更されます。
百日咳 |
新 |
旧 |
類型 |
五類(全数把握疾患) |
五類(定点把握疾患) |
届出対象 |
全医療機関 |
定点医療機関(小児科) |
届出期日 |
診断後7日以内 |
週1回 |
届出内容 |
原則、臨床症状かつ検査所見 |
臨床症状 |
■適用日:平成30年1月1日
届出基準及び発生届 新旧対照表
麻しん・風しん届出等啓発リーフレット
百日咳 感染症法に基づく医師ガイドライン(平成30年4月25日)
2017/09/14
腸管出血性大腸菌感染症について
平成29年8月の感染症発生動向調査における腸管出血性大腸菌O157 の患者数は例年より多く、特に、O157VT2報告数が増加しています。また、現在、関東地方を中心に発生している同一遺伝子型のO157の食中毒事案に関連して、新たに確認された2人の患者のうち、1人が死亡した旨の報道発表がありました。
つきましては、腸管出血性大腸菌を診断した場合は直ちに届出いただきますようお願いいたします。
また、感染予防策や治療法等について、「溶血性尿毒症症候群の診断・治療ガイドライン」等もご活用ください。
溶血性尿毒症症候群の診断・治療ガイドライン
腸管出血性大腸菌感染症 発生届
2017/08/01
中東呼吸器症候群(MERS)への対応について
平成27年6月より、韓国における中東呼吸器症候群(MERS)の発生を受け、その対応についてお願いしているところです。
韓国における流行の終息以降、中東において症例が散発しているものの持続的なヒトーヒト感染は見られない状況が続いていることを踏まえて、MERSの国内発生時の対応について、下記事項のとおり変更されましたので、感染が疑われる患者を診察した場合は、直ちに情報提供をお願いいたします。
<<情報を求める患者の要件>>
患者が次のア、イ又はウに該当し、かつ、他の感染症又は他の病因によることが明らかでない場合、中東呼吸器症候群への感染が疑われるので、中東呼吸器症候群を鑑別診断に入れる。ただし、必ずしも次の要件に限定されるものではない。
※流行国 2017年7月7日現在
アラブ首長国連邦、イエメン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、ヨルダン
(イラン、レバノン及びバーレーンは、輸入症例の発生であるため、含まない。)
≪疑似症患者の定義≫
定義1患者が次のア又はイに該当し、かつ、他の疾病であることが明らかでない場合
ア 38℃以上の発熱及び咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、かつ臨床的又は放射線学的に肺炎、ARDS 等の肺病変が疑われる者であって、発症前14 日以内に流行国(※1)において、MERS であることが確定した患者との接触歴が有るもの又はヒトコブラクダとの濃厚接触歴(※2)があるもの
イ 発熱又は急性呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、発症前14 日以内にMERS であることが確定した患者を診察、看護若しくは介護していたもの、MERSであることが確定した患者と同居(当該患者が入院する病室又は病棟に滞在した場合を含む。)していたもの又はMERS であることが確定した患者の気道分泌液、体液等の汚染物質に直接触れたもの
※1 流行国:中東地域の一部
※2 ヒトコブラクダとの濃厚接触歴:ヒトコブラクダの鼻や口等との接触(ヒトコブラクダから顔を舐められるなど)や、ヒトコブラクダの生のミルクや非加熱の肉などの摂取
定義2届出基準における疑似症患者の定義を満たすもの
届出基準(PDF)
■ MERS患者から二次感染が疑われる者への対応
接触状況 |
考えられる対象者 |
対応 |
● 上記「疑似症」の要件に該当する者 |
入院措置 |
● 上記「疑似症」の要件に該当しない者 |
濃厚接触者 |
1.MERS患者と同一住所に居住するもの
2.患者の診察、搬送等に従事した者等
(必要な感染予防策を行っていない場合) |
14日間の健康観察
及び
外出自粛要請 |
その他接触者 |
1.MERS患者と同じ病棟に滞在する等の接触があったもの
( 濃厚接触の定義に該当しない者)
2. 患者の診察、搬送等に従事した者等
(必要な感染予防策を行っている場合) |
14日間の健康観察 |
対応フロー(PDF)
■院内感染対策の徹底
標準予防策及び飛沫感染予防策の徹底をお願いいたします。
《医療従事者等が診療に必要な具体的感染予防策》
1. 手指衛生を行う [必須]
2. 手袋 [必須]
3. サージカルマスク(又はN95マスク) [必須]
4. 眼の防護具(フェイスシールドやゴーグル)[望ましい]
5. ガウン [望ましい]
※侵襲的な処置をしない等のリスクが少ない状況では、眼の防護具やガウンは必須ではありません。また、患者の移動は医学的に必要な目的に限定し、移動させる場合は可能な限り患者にサージカルマスクを装着していただき、2メートル以内に近づかない、などの必要以上の接触を避けることも重要です。
詳しくは
中東呼吸器症候群(MERS)・鳥インフルエンザ(H7N9)患者搬送における感染対策
中東呼吸器症候群(MERS)・鳥インフルエンザ(H7N9)患者に対する院内感染対策
■その他の情報
> 中東呼吸器症候群(MERS)に関するQ&A(厚生労働省)
> 中東呼吸器症候群コロナウイルス ファクトシート(厚生労働省検疫所)
> 中東呼吸器症候群リーフレット(厚生労働省)
> 海外渡航者向け院内掲示ポスター
MERS、エボラ出血熱、デング熱、鳥インフルエンザ等、海外からの様々な感染症が懸念されています。診療前に患者さまからの渡航の情報をできるだけ入手するために、海外渡航者向けの注意喚起ポスターです。院内掲示等でご活用ください。
MERSかんたんチェックシート(医療機関用)
届出様式(word)
2017/4/14
ジカウイルス感染症(ジカ熱)について
南米・アジアを中心に感染が確認されているジカ熱に関して、平成27年、ブラジル保健省は、妊娠中のジカ熱感染と胎児の小頭症に関連がみられるとの発表をしており、平成28年1月15日には、米国CDC が、妊娠中のジカ熱感染に関してより詳細な調査結果が得られるまでは、流行国地域への妊婦の渡航を控えるよう警告を発出しました。
国立感染症研究所においては、流行国地域への渡航及び国内でのジカ熱の流行に関するリスクアセスメントを行った結果、「詳細な調査結果が得られるまで妊婦の流行国地域への渡航は可能な限り控えた方が良いこと」、「国内での症例の発生に備え、神経症状の合併の可能性ついて、臨床医が認識していることが望ましいこと」との見解があり、ジカ熱に関する情報提供がありました。
また、2月1日には、ジカウイルス流行地域における小頭症と神経障害に関するWHO緊急委員会が開催され、小頭症及び神経障害の集団発生に関する「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態」(Public Health Emergency of International Concern(PHEIC))が宣言されました。
(その後、11月18日にPHEIC終了が宣言されています。)
国内においては、ジカウイルス感染症を感染症法による四類感染症に位置づけ、平成28年2月15日より届出対象疾患となりました。
つきましては、現時点でのジカウイルス感染症を疑う症例の要件が下記のように整理されましたので、渡航歴や臨床症状等の要件を参考に、ジカ熱の可能性が考えられる患者を診察した場合には、情報提供をお願いします。
■ ジカウイルス感染症 を疑う症例の要件
- (1) 「発疹」又は「発熱(※1)」を認める
- (2)「関節痛」、「関節炎」又は「結膜炎(非滲出性、充血性)」のうち少なくとも1つ以上の症状を認める
- (3) ・流行地域(※2)の国から出国後2〜13日以内に上記の症状を呈している
又は
・発症前概ね2〜12日の間に、ジカウイルス病を疑う患者との適切にコンドームを使用していない性交渉がある
次の(1)〜(3)にすべて該当し、かつ、他の感染症又は他の病因によることが明らかでない場合、ジカウイルスへの感染が疑われるため、ジカウイルス感染症を鑑別診断の対象とする。ただし、医師がジカウイルス感染症を疑う症例については、この限りではない。
※1 発熱は、ほとんどの症例で38.5度以下との報告がある。
※2 ジカウイルスは現在、中南米、カリブ地域、アジア太平洋を中心に世界的に拡大傾向にあることから、流行国・地域に関しては、厚生労働省ウェブサイト「ジカウイルス感染症の流行地域について」を参考とする。流行国・地域の周辺の国・地域に置いても、未確認ながら流行がみられる可能性もあることに留意する。
■ 蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第4版) H28.12.14
ジカウイルス感染症に関する新たな知見を踏まえて、国立感染症研究所において改訂されました。
蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第4版)H28.12.14
■ ジカ熱 その他の情報
ジカウイルス感染症について(厚生労働省)
リスクアセスメント(国立感染症研究所)[2017.4.3]
ジカウイルス感染症 / 届出基準
ジカウイルス感染症 / 発生届
ジカ熱 院内掲示ポスター(A4版)
ジカ熱 院内掲示ポスター(A3版)
2016/05/23
黄熱に関する情報提供及び協力依頼について
アフリカのアンゴラ及びコンゴ民主共和国を中心に感染が確認されている黄熱に関して、5月19日に、世界保健機関(WHO)のIHR緊急委員会は、加盟国に対して、IHR(2005)附録第7に従い、アンゴラ及びコンゴ民主共和国に出入国する者に対して、黄熱の予防接種を受けるよう改めて促しました。
また、国立感染症研究所においては、黄熱のリスクアセスメントが発出されました。
現在流行が確認されている国・地域及びその周辺の黄熱のリスク国・地域へ渡航する場合は、黄熱予防接種証明書の提示が義務づけられているかにかかわらず、渡航の10日前までに黄熱の予防接種を受けることを推奨します。
医療機関を受診した方から、渡航の相談があった場合は、リスクアセスメントを踏まえた情報提供をお願いするとともに、予防接種に関する問い合わせについては、検疫所(FORTH)ホームページに掲載されている黄熱ワクチンの接種機関一覧を御案内いただくようお願いします。
【黄熱は、感染症法上の4類感染症で、蚊(主にネッタイシマカ)が媒介する感染症ですが、リスクアセスメントによると、この蚊は、日本には常在せず、国内でヒトと蚊の間で感染が起こる可能性は低いと考えられます。】
立感染症研究所において、別添のとおり改訂されました。
リスクアセスメント
厚生労働省検疫所(FORTH)ホームページ
黄熱に関するQ&A
昨年8月、70年ぶりに国内でデング熱に感染した症例が報告されました。現在デング熱についてはワクチン等が存在しないため、蚊媒介感染症のまん延防止対策が重要とされています。
このような状況を踏まえ、蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針が公布され、施行されました。また、昨年9月に出された「デング熱診察ガイドライン」が改訂され、新たに「デング熱・チクングニア熱の診療ガイドライン」が出されました。
和歌山市では、患者の発生動向を注視し、調査の強化を行っています。つきましては、行政検査を実施する体制を整えていますので、下記の要件を目安として、デング熱を疑う患者を診療した場合は、直ちに情報提供お願いいたします。
■デング熱を疑う患者の目安
海外の デング熱流行地域から帰国後、あるいは渡航歴がなくてもヒトスジシマカ活動時期に国内在住者おいて、 発熱と以下の所見の2つ以上を認める場合にデング熱を疑う。
1.発疹 2.悪心・嘔吐 3.頭痛・関節痛・筋肉痛 4.血小板減少 5.白血球減少 6.ターニケットテスト陽性※ 7.重症化サインのいずれか
※ターニケット(駆血帯)テスト:上腕に駆血帯を巻き、収縮期血圧と拡張期血圧
の中間の圧力で5分間圧迫を続け、圧迫終了後に2.5cm×2.5cmあたり
10以上の点状出血が見られた場合に陽性と判定する。
※行政検査は血液(EDTA血2ml程度)からのPCRによる遺伝子の検出を行います。
■国内デング熱患者(n=162)にみられた症状や検査所見
症状・検査所見 |
発生頻度(%) |
発熱 |
99 |
血小板減少 |
78 |
白血球減少 |
78 |
頭痛 |
72 |
発疹 |
48 |
全身の筋肉痛 |
22 |
骨関節痛 |
18 |
■重症化を示唆する症状及び所見
デング熱患者で以下の症状や検査所見を1つでも認めた場合は、重症化のサイン有りと診断する。
1. 腹痛・腹部圧痛 2.持続的な嘔吐 3.腹水・胸水 4.粘膜出血
5. 無気力・不穏 6.肝腫大(2cm以上) 7.ヘマトクリット値の増加(20%以上、同時に急速な血小板元素湯を伴う)
■重症型デングの診断基準
デング熱患者で以下の病態を1つでも認めた場合、重症型デングと診断する。
1. 重症の血漿漏出症状(ショック、呼吸不全など)
2. 重症の出血症状(消化管出血、性器出血など)
3. 重症の臓器障害(肝臓、中枢神経系、心臓など)
【デング熱・チクングニア熱の診療ガイドラインより】 |
■検査の流れ
蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針 デング熱に関するQ&A デング熱 / 届出基準
デング熱・チクングニア熱の診療ガイドライン デング熱(厚生労働省) デング熱 / 発生届
デング熱(国立感染症研究所)
2015/3/5
「風しん」に関する情報提供及び検査協力依頼について
「風しんに関する特定感染症予防指針」が、平成26年3月に示されました。
和歌山市では、指針に基づき、早期に先天性風しん症候群の発生をなくすとともに、平成32年(2020年)までに風しんの排除を達成することを目標とし、予防接種と合わせて、情報収集と分析、正確かつ迅速な発生動向の調査を進めるため、「麻しん」と同様に、ウイルス遺伝子検査(PCR)による行政検査を行っております。
「風しん」と臨床診断(疑い含む)した場合は、速やかに、保健所まで情報提供をお願いします。併せて、急性期の検体採取にご協力お願いします。
≪検査のフローチャート≫
≪風しんの臨床的特徴≫
感染から14日〜21日(平均16〜18日)の潜伏期間の後、発熱、発疹、リンパ節腫脹(ことに耳介後部、後頭部、頚部)が出現しますが、発熱は風しん患者の約半数にみられる程度です。また不顕性感染が15(〜30)%程度存在します。3徴候のいずれかを欠くものについての臨床診断は困難であることに加え、溶血性連鎖球菌による発疹、伝染性紅斑、修飾麻しん、エンテロウイルス感染症、伝染性単核球症など似た症状を示す発熱性疾患や薬疹との鑑別が必要になり、確定診断のためには検査室診断を要します。
≪風しんの検査診断方法≫
1.急性期に風しん特異的IgM抗体(EIA法)の陽性を確認する。:医療機関あるいは民間の検査機関
2.急性期と回復期のペア血清で風しんHI抗体価あるいは特異的IgG抗体の有意上昇を確認する。:医療機関あるいは民間の検査機関
3.急性期に風しんウイルスを分離する。
4.急性期に風しんウイルス遺伝子をPCR法等で検出する。
1〜4の4つの方法があります。
風しん特異的IgM抗体は、発疹出現後早期は陽性になっていない場合があるので、発疹が出て4日未満の検査結果が陰性であっても風しんを否定できません(偽陰性)。また、風しん以外の疾患で弱陽性(偽陽性)になることがあります。
これらのことから、民間検査機関での抗体検査を実施していただくとともに、急性期の早期診断のために、風しんウイルス遺伝子検査を実施していただくことが有効です。
市内の「風しん」発生状況
2014/04/01
風しんに関する特定感染症予防指針について
『感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部を改正する省令』及び『風しんに関する特定感染症予防指針』が平成26年3月28日に交付され、平成26年4月1日から施行されました。
それぞれの概要は下記のとおりですので、内容をご了知いただきますようお願いいたします。
『感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の一部を改正する省令』の概要
風しんについて、特に総合的に予防のための施策を推進する必要があることから、指針を作成し、公表する疾病に風しんを追加する。
『風しんに関する特定感染症予防指針』の概要
平成24年から平成25年に、20代から40代の成人男性等の間で、大都市を中心として起こった風しんの流行を受け、風しんの発生の予防及びまん延の防止並びに先天性風しん症候群の発生の予防及び先天性風しん症候群の児への適切な医療等の提供等を目的に、国、地方公共団体、医療関係者、教育関係者、保育関係者、事業者等が連携して取り組むべき施策の方向性を示したもの。
目標
早期に先天性風しん症候群の発生をなくすとともに、平成32年度までに風しんの排除を達成すること
正確かつ迅速な発生動向調査を行うため、風しんと診断した場合には、全数の報告(可能な限り24時間以内)にご協力お願いします。現時点では臨床診断も届出対象となっていますが、検査診断へのご協力もあわせてお願いします。行政検査の体制は引き続き整えておりますので、疑わしい症例については情報提供をお願いします。
・定期予防接種の積極的な勧奨 接種率95パーセント以上を目標に
・1〜4のハイリスク者に対し、風しんの抗体検査や予防接種の推奨
- 妊娠を希望する女性及び抗体を保有しない妊婦の家族等のうち、罹患歴又は予防接種歴が明らかでない者
- 昭和37年度から平成元年度に出生した男性及び昭和54年度から平成元年度に出生した女性(風しんの定期の予防接種を受ける機会がなかった者や接種を受けていなかった者の割合が他の年齢層に比べて高いため)のうち、罹患歴又は予防接種歴が明らかでない者
- 医療関係者、児童福祉施設の職員、学校の職員等
- 海外に渡航する者等のうち、罹患歴又は予防接種歴が明らかでない者
発生の予防及びまん延の防止
・医療等の提供
・研究開発の推進
・国際的な連携
・評価及び推進体制と普及啓発の充実
風しんに関する特定感染症予防指針(平成26年4月1日)
2013/12/17
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく特定接種に関する医療関係者の登録について
特定接種とは、新型インフルエンザ等が発生した場合に、医療の提供の業務又は国民生活・国民経済の安定に寄与する業務を行う事業者の従業員や、新型インフルエンザ等対策の実施に携わる公務員に対して臨時に行う予防接種のことです。
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、厚生労働大臣は予め特定接種の対象となる事業者から登録を行うこととされています。
このため、新型インフルエンザ等対策政府行動計画における接種順位の基本的な考え方を踏まえ、まず、新型インフルエンザ医療等に従事する医療関係者について、登録を開始します。 ご理解のうえ、ご協力よろしくお願いいたします。
詳しくはこちら
2013/05/06
鳥インフルエンザA(H7N9) 情報提供の要件変更(5月6日〜)
鳥インフルエンザ(H7N9)が平成25年5月6日より感染症法に基づく指定感染症に定められます。これに伴い、先日よりお願いしていました鳥インフルエンザA(H7N9)の情報提供を求める患者の要件が変更されますのでお知らせします。
下記の要件に該当する患者を診察した場合、直ちに保健所まで情報提供をお願いいたします。
- インフルエンザ様症状の患者
- ↓↓
- 《情報提供を求める患者の要件》 5/6〜
38度以上の発熱及び急性呼吸器症状があり、症状や所見、渡航歴、接触歴等から
鳥インフルエンザA(H7N9)が疑われると判断した場合。
- ↓↓
- 患者の症状や状況等により検体採取方法(咽頭ぬぐい液・喀痰等)を検討
検体確保→和歌山市衛生研究所にて検査実施
2013/03/25
麻しんに関するガイドライン及び検査診断等について
麻しんに関する特定感染症予防対策指針が改正され、平成25年4月1日から適用されます。それを受けて、国立感染症研究所感染症情報センターから、各種ガイドラインが作成されました。
麻しん対策の実施に当たっては、これらのガイドライン等をご活用いただくようお願いします。
国立感染症研究所感染症情報センターのホームページ
医師による麻しん届出ガイドライン 第四版
医療機関での麻疹対応ガイドライン 第四版
各医療機関において、麻しんを疑った場合には、行政対応をより迅速なものにするためにも、24時間以内に和歌山市保健所に届出いただきますよう、ご協力お願いします。麻しんと臨床診断した場合は、発生届の提出も併せてお願いします。
また、民間の検査機関等で麻しんの抗体検査(特異的IgM抗体及びIgG抗体)の測定を実施していただくとともに、行政での検査のための検体確保にもご協力お願いします。検査結果等を総合的に考慮し、麻しんでないと判断された場合には届出を取り下げさせていただく可能性もありますので、ご協力よろしくお願いします。
確保する検体
[1] 咽頭ぬぐい液(滅菌綿棒で咽頭を十分ぬぐった後、ウイルス輸送培地に入れる)
[2] 血液(全血2ml程度をEDTAあるいはクエン酸抗凝固剤容器に入れる)
[3] 尿(滅菌スピッツ管等に10〜20ml程度入れる)
※いずれの容器も保健所にありますので、ご連絡ください。
※検体採取後は4℃(冷蔵庫等)で保存してください。
最近の知見に基づく麻疹の検査診断の考え方
(国立感染症研究所麻疹対策技術支援チーム作成)
麻しん発生届 記入例
2011/08/01
インフルエンザ入院サーベイランス
今シーズンのインフルエンザの流行はA/H1N1のウイルスに加え、A香港型やB型のウイルスも検出されているなど、例年の季節性インフルエンザと異なる大きな流行等の特別の事情は確認されませんでした。このような状況を踏まえ、平成23年4月よりインフルエンザ(A/H1N1)については、通常の季節性インフルエンザとして取扱われ、その対策も通常のインフルエンザ対策に移行されました。
しかし、インフルエンザは、毎年冬に流行を繰り返し、国民の健康に対して大きな影響を与えている我が国最大の感染症の一つであり、今後とも、感染予防や医療の確保が重要です。また、新型インフルエンザについても、いつ発生するか分からず、常に備えておく必要もあります。このような中、対策の一つとしてサーベイランス体制を強化して、インフルエンザの発生・流行状況を注視し、関係者の皆様に正確な情報を迅速にお伝えすることが重要となってきます。
そのため、今までのインフルエンザサーベイランスに加え、インフルエンザによる入院患者数の把握を施策として感染症発生動向調査事業として位置づけるために、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則」が改正されました。
今まで、インフルエンザ によって入院した重症患者について全医療機関より報告(インフルエンザ重症サーベイランス)を頂いていましたが、改正により基幹定点においての入院患者についてサーベイランス(インフルエンザ入院サーベイランス)が開始されることとなりました。
改正の概要
参考:和歌山市ではインフルエンザ対策のために次のような発生動向調査をしています。
- インフルエンザ患者の発生動向について(インフルエンザサーベイランス)
- 全国約5,000(和歌山市15)の定点医療機関にご協力いただき、インフルエンザで受診した患者の週毎の数を調査し、全国的な流行状況や市内での状況を公表しています。
- インフルエンザの流行ウイルスの性状について(ウイルスサーベイランス)
- 全国約500の指定された医療機関にご協力いただき、患者からの検体提出を受け、衛生研究所で検査を行い、流行しているウイルスの亜型や薬剤耐性の有無を監視しています。
- インフルエンザによる入院患者の動向について(入院サーベイランス)[9/5より]
- 全国約500(和歌山市3)の基幹定点医療機関にご協力いただき、インフルエンザで入院した患者の週毎の数および状況を調査し、全国的な状況や市内での状況を公表していきます。
- 学校等における流行状況について(学校サーベイランス)
- 学校等において、インフルエンザ様症状の患者発生により、休業等を行った数や患者数を調査し、地域で感染が拡大していないかを随時公表しています。
- 保育園等における流行状況について(感染症情報収集システム)
- 登録された保育園や学校等において、毎日のインフルエンザ様症状別欠席状況や診断された患者数の把握し、地域で感染が拡大していないかを監視しています。
2010/12/15
和歌山市感染症対策協力医療機関登録制度
「和歌山市新型インフルエンザ外来診療協力医療機関」制度には、22病院127診療所にご登録いただき、新型インフルエンザ発生状況の迅速な把握により有効な感染拡大防止対策を実施することができました。また、市民の皆様にとっても身近かなかかりつけ医で安心して診療を受けていただけました。同時に各医療機関における院内感染対策の強化にもつながったと考えています。
今回、新型インフルエンザ流行時に非常に有用であった「和歌山市新型インフルエンザ外来診療協力医療機関」制度をさらに発展させ、対象を他の感染症にも拡大し、「和歌山市感染症対策協力医療機関」へと移行させ、院内感染対策を徹底し、感染症の流行期にも外来対応が可能な医療機関を「登録医療機関」として募集しました。市民の皆様が、身近な医療機関で受診できる体制づくりに取り組んでいます。
- 登録状況(H22年12月10日現在)
- 受診までの流れ
発熱等の症状があり、感染症を疑い、受診を希望する場合。
- 1. 患者が受診を希望する医療機関に、直接「電話で事前連絡」します。
- 2. 受診の時間や場所、方法等の指示を受け、「マスク着用」で受診します。
- 医療費の取り扱いは保険適応です。
- 登録医療機関の募集
和歌山市では、登録医療機関の募集を、随時実施しています。
登録を希望される医療機関は、登録票(別紙)に必要事項を記載し、和歌山市保健所総務企画課までご連絡ください。
2010/8/6
今シーズン インフルエンザ予防接種
2010/11シーズンのインフルエンザワクチン接種方法等の概略が決まりましたのでお知らせいたします。
予防接種法等の改正により新臨時接種及び二類定期接種に位置づけられ、接種を行う予定ですが、現時点において法案の成立の見込み・時期が不明ですので、10月以降まずは、国の新型インフルエンザ(A/H1N1)接種事業で実施し、臨時国会において法案成立後に、接種シーズン途中になりますが新臨時接種に移行し、接種を継続していきます。
そのため、医療機関様におかれましては、10月1日からの接種に向けて、まず国との契約が必要となり、新臨時接種に移行後、新たに和歌山市との契約を締結していただくことになります。また、65歳以上のインフルエンザ接種については、同じワクチンではありますが、予防接種法に基づく二類定期接種としての契約が必要となります。
接種は2010年10月からで、新型を含む3価ワクチン[ A/H1N1新型 ・ A/H3N2香港 ・ B型 ]となり市場流通に変更となります。昨シーズンは接種順位を設けたため、医療機関様には順位、回数、流通等で大変ご迷惑をおかけしました。今シーズンは誰でも接種をうけることができ、接種回数も1回(13歳未満2回)となります。
2010/11シーズン インフルエンザ予防接種 概要
新型インフルエンザ(2009年H1N1流行時)の情報