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新種のコロナウイルスによる感染症(症例定義)

先日より、新種のコロナウイルスによる感染症に罹患した疑いのある患者について情報提供をお願いしていますが、この度、WHO(世界保健機関)が、当該感染症の症例定義を更新したことを受け、情報提供をお願いする患者の要件を以下のように改められましたのでお知らせします。
下記、要件に該当する患者を診療した場合は、速やかに情報提供お願いいたします。
(情報提供を求める患者の要件)
38度以上の発熱と咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、臨床的又は放射線学的に実質性肺病変(例:肺炎又はARDS)が疑われる者であり、発症前10日以内にアラビア半島又はその周辺諸国に渡航又は居住していた者。
但し、他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く。

●新着情報(検疫所)

新種のコロナウイルスによる感染症

この度、英国において、サウジアラビアへの渡航歴があり、腎不全を伴う急性呼吸器症状を示すカタール人患者から新種のコロナウイルスが確認されました。またサウジアラビア人患者から分離され、オランダにおいて同定されたウイルスとほぼ同一であったことがWHOより情報提供がありました。このことを受け、下記の要件に該当する患者を診察した場合は、情報提供いただきますようお願いいたします。

(情報提供いただきたい患者の要件)
38℃以上の発熱と咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、入院治療が必要又は下気道病変の疑いがある(臨床的又は放射線学的に肺浸潤の証拠がある)者であり、今年6月1日以降にサウジアラビア又はカタールに渡航又は居住していた者。
ただし、他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く。

検疫所HP(渡航者向け健康情報)
検疫所HP(医療関係者ニュース)

マイコプラズマ肺炎(市民向け情報)

マイコプラズマ肺炎は、基幹定点から患者数の報告をいただいておりますが、本年の報告数は、25週以降増加しており、過去10年間で最も高い報告数で推移し、40週以降は定点当り患者数が1.00を超えた状態が継続しています。和歌山市においても、38週より連続した患者報告を受けています。
マイコプラズマ肺炎は1年を通じてみられますが、例年、冬にやや増加する傾向があるため今後の動向に注意が必要です。
この度、厚生労働省より、一般の方向けの情報提供に「マイコプラズマ肺炎に関するQ&A」が作成され、和歌山市感染症情報センターにも同内容を掲載しましたのでお知らせします。
和歌山市感染症情報センター
マイコプラズマ肺炎に関するQ&A (厚労省)

FETP 第14期研修員募集(国立感染症研究所)

国立感染症研究所において、感染症の流行・集団発生時に原因究明、かつ平常時には感染症サーベイランス体制の維持・改善に貢献できる実地疫学専門家(FETP)を養成されています。この度第14期の研修員が募集されていますので、お知らせします。

応募資格: 次のすべての要件を満たしている者
(1)実地疫学、感染症対策に熱意をもつ医師・獣医師等
(2)原則として、医師・獣医師等の免許を有し、免許取得後3年以上経過している者
(3)原則として、地方公共団体、大学、研究所、病院、検疫所等に現在勤務している者、又は勤務しようとしている者
(4)一部の講義・実習は英語で行われ、また、国外における活動も研修に含まれるので、その対応が可能な者
(5)原則として、2年以上の臨床研修あるいは3年以上の公衆衛生活動に従事した経験を有する者

期間 : 平成24年4月~26年3月(2年間を標準とする)

詳しくは 国立感染症研究所 感染症情報センター

感染症発生届出Navi

感染症対策において地域における発生・流行状況の把握が感染症対策の大きな柱となり、感染源・感染経路の究明を迅速に進め、分析・情報提供していくことが大切です。そのため、感染症の発生動向は医療機関からの速やかな情報が最も重要と考えております。
この度、和歌山市感染症情報センターではスマートフォンやタブレットPC等で届出疾患情報を検索できるように専用ページ(感染症発生届出Navi)を作成しました。感染症患者診断時にはぜひ、当ページをご活用いただき、引き続き、届出及び情報提供いただきますようお願いいたします。
感染症発生届出Naviファイル 413-1.gif

医療機関等における院内感染対策

この度、厚生労働省より医療機関等における院内感染対策についての通知が発出されましたのでお知らせします。
昨年12月の院内感染対策中央会議の提言を踏まえてとりまとめられ、感染制御チームの設置、多剤耐性菌によるアウトブレイク等施設内での対応について地域の専門家が支援する医療機関間の連携体制(ネットワーク)の構築、アウトブレイクを疑う基準と保健所への報告の目安などについて示されています。

通知文「医療機関等における院内感染対策について」→ファイル 356-1.pdf
別記 「医療機関等における院内感染に関する留意事項」→ファイル 356-2.pdf
別添 「医療施設における院内感染の防止について」→ファイル 356-3.pdf

メールマガジン 「感染症エクスプレス@厚労省」

この度、厚生労働省において、一般の医療従事者などに対して、感染症の情報を直接配信するメールマガジン「感染症エクスプレス@厚労省」が開始されました。
主な内容は、厚生労働省が公表する通知、事務連絡、報道発表等のほか、国内外の感染症発生に関する統計情報、個別の感染症の発生状況、注意喚起などの情報など、医療従事者の方々の感染症の診療等に有用な行政からの情報を直接配信され、また、緊急時においては、厚生労働省からの発表が素早く伝えられます。
●配信日 毎週金曜日18:00頃予定(緊急時は随時)
無料でご利用できますので、ぜひご活用ください。
紹介リーフレット→ ファイル 345-1.pdf

配信ご希望の方は、下記ホームページより直接登録お願いします。
[感染症エクスプレス@厚労省] 登録のページ
和歌山市感染症情報センター 医療機関のページ

海外で注意すべき感染症(市民向け)

春休みは海外へ渡航される方も多い時期です。海外滞在中に感染症にかかることなく、安全で快適に旅行し、帰国することができるよう、海外で注意すべき感染症及びその予防対策について市民に向けて情報提供しました。
患者様への啓発やご相談にご利用ください。
市民向けページ(海外で注意すべき感染症)

届出基準及び発生届の様式一部変更について

感染症法に基づく届出疾患について、最近の知見から診断方法として認められると判断された検査方法等の追加やまた事実上実施できなくなった検査方法が変更されました。また、麻しんについては、より精緻に判断できるよう届出項目が追加されました。
施行は平成23年4月1日からです。

改正された届出疾患及び詳細は

ヒブ及び小児用肺炎球菌ワクチン接種見合わせについて

すでに報道されていますとおり、ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチン接種後の死亡例が全国で4例報告されました。
ワクチン接種と死亡との因果関係は、報告医によればいずれも評価不能または不明とされており、現在詳細な調査が実施されています。
このような状況から、ヒブワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチン の同時及び単独接種については、因果関係の評価を実施するまでの間、念のため、接種を一時的に見合わせることとされましたので、国の結果が出るまでの間、接種を見合わせるようお願いいたします。