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ジカウイルス感染症(ジカ熱)について

南米を中心に感染が確認されているジカ熱に関して、昨年、ブラジル保健省は、妊娠中のジカ熱感染と胎児の小頭症に関連がみられるとの発表をしており、本年1月15 日には、米国CDC が、妊娠中のジカ熱感染に関してより詳細な調査結果が得られるまでは、流行国地域への妊婦の渡航を控えるよう警告を発出しました。
国立感染症研究所においては、流行国地域への渡航及び国内でのジカ熱の流行に関するリスクアセスメントを行った結果、「詳細な調査結果が得られるまで妊婦の流行国地域への渡航は可能な限り控えた方が良いこと」、「国内での症例の発生に備え、神経症状の合併の可能性ついて、臨床医が認識していることが望ましいこと」との見解があり、ジカ熱に関する情報提供がありましたのでお知らせいたします。
下記の情報を参考に、渡航歴や臨床症状等からジカ熱の可能性が考えられる患者を診察した場合には、情報提供をお願いします。

■ ジカ熱の臨床上の特徴
(1)症  状:  主として軽度の発熱(<38.5℃)、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、疲労感、倦怠感などを呈する者(一般的にデング熱、チクングニア熱より軽症だが、血小板減少などが認められる場合もある)
(2)潜伏期間:  3日~12日
(3)感染経路:  ウイルスに感染した媒介蚊の吸血によりヒトへ感染
■ ジカ熱の流行国地域
本年1月15 日時点で、ブラジル、コロンビア、エルサルバドル、仏領ギアナ、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、マルティニーク、メキシコ、パナマ、パラグアイ、プエルトリコ、スリナム、ベネズエラ

●ジカウイルス感染症(ジカ熱)のリスクアセスメント→ファイル 886-1.pdf

ジカ熱について(厚生労働省)