新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンの接種では、10mLバイアル(成人18回接種分)が使用されます。季節性インフルエンザワクチンの接種においては、1mLバイアルが使用されていることから、今般、10mLバイアルを使用する場合において、特に留意すべき事項についてお知らせします。
【留意事項】
1. 使用前のバイアルの保存
① 遮光して、10℃以下に凍結を避けて保存する。
2. 接種前・接種時
① バイアルの使用にあたっては、(i)保存温度、(ⅱ)有効期限内であること、(ⅲ)バイアルの栓に異常がないこと、(ⅳ)接種液に異常な混濁、着色、異物の混入等その他の異常がないことを確認する。汚染や不適切な管理、異常等がある場合は当該バイアルを使用しない。
② バイアルのキャップを外して初めて開封する場合は、バイアルの側面に、最初に吸引する日付及び時間を記載する。
③ 既に一部の接種液が吸引されているバイアルを使用する場合は、最初の吸引日時を確認し、最初の吸引から24時間を経過していた場合は使用せず、適切に廃棄する。
④ バイアルを振り混ぜ、均等にする。
⑤ バイアルの栓をアルコール綿で拭き取り、乾燥させる。
⑥ バイアルの栓を取り外さないで、注射針をさし込み、所要量を注射筒内に吸引する。
なお、バイアルの栓に、吸引用の注射針を固定したまま注射筒を交換して吸引することは行わない。
⑦ 注射筒内へ吸引した接種液については、安定性及び衛生的な観点から、速やかに接種すること。例えば、朝、あらかじめ医療機関内の清潔な環境下で吸引した接種液については、冷蔵庫等に保存し、当日中の早い時間内に使用する。
⑧ 接種後に、余った接種液入りのバイアルは、その場に放置せず、貯法(遮光して、10℃以下に凍結を避けて保存)に従って冷蔵庫等に適切に保存する。最初の吸引から24時間を経過した場合は使用せず、適切に廃棄する。
⑨ 接種に使用した注射針と注射筒は、1回の接種ごとに、直ちに専用の耐貫通性のある廃棄容器に廃棄する。
3. その他
① 医療機関外での接種のため、クーラーボックス等に保存する際には、保存温度に注意するとともにバイアルと水や氷を直接接触させない。
② 複数のバイアルの接種液を混ぜ合わせたものを接種してはならない。
③ 季節性インフルエンザワクチンと同時に接種を行う場合もあることに鑑み、他のワクチンとの取り違えを防止する観点から、バイアル確認時や接種時等においては、ワクチンの種類の確認を徹底する。