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NDM-1 産生多肺炎桿菌の検出について

「我が国における新たな多剤耐性菌の実態調査」におけるニューデリー・メタロ・β-ラクタマーゼ 1(NDM-1)産生肺炎桿菌の検出について厚生労働省より資料提供がありましたのでお知らせします。
同調査におけるNDM-1産生菌の報告は、これが第1例であり、国内での報告例としては第2例です。
(検査結果)
・ 菌種:肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)
・ 国立感染症研究所におけるPCR検査結果:NDM-1型
(既知のNDM-1型β-ラクタマーゼ遺伝子塩基配列と完全に一致)
※10月1日までに菌株を受領し、検査を実施した7件のうちの1件。
(背景)
・ 8月下旬にさいたま市民医療センターに肺炎のために入院した高齢の女性患者の、入院時に採取した尿の検体から、多剤耐性の肺炎桿菌が検出された。
・ さいたま市民医療センターから、さいたま市健康科学研究センターを通じて、国立感染症研究所に菌株の提供があり、検査を実施したもの。(9月上旬に送付された検体が検査不能であったが、9月16日に改めて受領した検体の検査を実施。)
・ 患者は現在も入院中であるが、症状は軽快している。
・ 現在、入院中の他の患者から、多剤耐性肺炎桿菌は検出されていない。
・ なお、この患者には、最近の海外への渡航歴はない。