第26週(6月21日〜6月27日) |
咽頭結膜熱 流行中! 警報継続発令中!! |
第15週から報告が増加しており,例年にない流行となっています。第22週では32件(定点当り3.56)と急増しましましたが,第23週以降減少傾向にあり,第25週9件,第26週10件(定点当り1.11)となっています。例年と比較すれば,大目の報告数です。 病原体情報では,IDWRによると,昨秋に引き続き2004年当初よりアデノウェイルス3型が多く検出されており,次いで,Ad2型,5型,1型,4型,6型となっています。 |
A郡溶血性レンサ球菌咽頭炎 |
全国的には,過去5年と比較して報告数が増加しているA郡溶血性レンサ球菌咽頭炎ですが,和歌山県内では,例年と変わらない程度の報告でした。その中で,岩出管内では常に比較的多く報告されていましたが,第22週では16件(定点当り4.00)と報告数の急増があり,警報が発令され,以降18件,19件,19件でしたが第26週では11件(定点当り2.75)でやや減少しましたが,引き続き警報が発令されています。 |
ヘルパンギーナ |
「咽頭結膜熱」「手足口病」とともに3大夏風邪のひとつ「ヘルパンギーナ」も,これからの流行が予想される感染症のひとつです。全国的にも和歌山市内でも,5年前に大流行しました。ことしは,和歌山市内では,第21週9件,第22週24件,第23週19件,第24週11件,第25週20件,第26週14件(定点当り1.56)と今のところ目だった状況ではあリませんが,今後の流行状況に注意しましょう。 |
感染性胃腸炎 |
インフルエンザの流行に伴うように増加した感染性胃腸炎は,第5週では昨年より多い203件の報告がありピークとなり, 第11週より減少傾向を示し,第12週で警報解除されました。 第26週では67件で,例年よりやや多めの状況となっています。 また,年齢別の報告状況は下図のとおりです。 感染性胃腸炎関連のウィルスとしては,IDWR病原微生物検出情報では,小型球形ウィルス(SRSV)の報告が第50週に大きなピークを示し,年明け第2週に再び増加しています。また,ロタウィルスは50週以降増加傾向にあリました。殆どがA郡で5歳以下の小児科からの検出とのことです。 |
その他の感染症 |
「水痘(みずぼうそう)」:和歌山市第26週22件(定点当り2.44)と大きな変動はありません。岩出管内16件(定点当り4.00)で第23週以降警報が発令されています。また,海南管内で8件(定点当り4.00)で注意報が発令されました。 |
風しんと先天性風しん症候群の予防について 小児科定点からの全国の「風しん」患者数は,今年になって一部の地域(群馬県,大分県,鹿児島県,宮城県,埼玉県など)で多く報国されています。全国3000の小児科定点医療機関から第20週243件,定点当り0.08人の報告で感染症法施行以降最高値となっています。第20週までの都道府県別累積報告数では,栃木県,群馬県,沖縄県,秋田県,大分県で多く報告されています。 |
感染症対策で最も有効な予防法は予防接種です。 麻しんや風しんは予防接種で感染を予防できます。いずれも満1歳〜満7歳6か月になるまでの間にかかりつけ医で接種できます。 予防接種の接種時期については,最も適切な接種時期として,「標準接種月齢」が示されています。先日,予防接種実施要領が改正され, 麻しんの予防接種の標準接種月齢 が,今までの「生後 12 月から 24 月」から、 「生後 12 月から 15 月(満 1 歳3か月)」 に変更されました。これは,麻しんが 1 歳ごろがもっとも罹患しやすく,かつ重症になるため、満1歳になったら,できるだけ早い時期に予防接種を受けることを推進するためのものです。 「お誕生日を迎えたら,かかりつけ医で麻しんの予防接種をうけましょう!」 「麻しん」の予防接種の後は,引き続き「風しん」の予防接種をうけましょう! また, 7 歳6か月を過ぎた方でまだ予防接種を受けていない人では,任意接種(有料)になりますが,大きくなってから罹患することを予防するためにも接種することをお勧めします。かかりつけ医にご相談ください。 |