第22週(5月24日〜5月30日) |
咽頭結膜熱 ますます増加中! 警報継続発令中!! |
第15週から報告が増加しており,例年にない流行となっています。第22週では32件(定点当り3.56)の報告がありました。県下の保健所管内でも第21週より報告が増加し,岩出管内では第21週3件,第22週5件(定点当り1.25)で警報が発令されています。他の管内では高野口管内の1件のみで,第21週に警報が発令された田辺管内は第22週は報告なしでした。 病原体情報では,IDWRによると,昨秋に引き続き2004年当初よりアデノウェイルス3型が多く検出されており,次いで,Ad2型,1型,4型,5型,6型となっています。 |
A郡溶血性レンサ球菌咽頭炎 |
全国的には,過去5年と比較して報告数が増加しているA郡溶血性レンサ球菌咽頭炎ですが,和歌山県内では,例年と変わらない程度の報告でした。その中で,岩出管内では常に比較的多く報告されていましたが,第22週では16件(定点当り4.00)と報告数の急増があり,警報が発令されました。 |
ヘルパンギーナ |
「咽頭結膜熱」「手足口病」とともに3大夏風邪のひとつ「ヘルパンギーナ」も,これからの流行が予想される感染症のひとつです。和歌山市内では,第21週9件が第22週24件(定点当り2.67)と増加の兆しを見せています。 |
感染性胃腸炎 |
インフルエンザの流行に伴うように増加した感染性胃腸炎は,第5週では昨年より多い203件の報告がありピークとなり,第11週より減少傾向を示し,第12週で警報解除されました。第22週では68件と徐々に減少しています。例年と比較すると報告数は高めの状況がつづいていますが,増減しつつ徐々に終息に向かっていくものと思われます。 また,年齢別の報告状況は下図のとおりです。 感染性胃腸炎関連のウィルスとしては,IDWR病原微生物検出情報では,小型球形ウィルス(SRSV)の報告が第50週に大きなピークを示し,年明け第2週に再び増加しています。また,ロタウィルスは50週以降増加傾向にあリました。殆どがA郡で5歳以下の小児科からの検出とのことです。 |
風しんと先天性風しん症候群の予防について 小児科定点からの全国の 「風しん」 患者数は,今年になって一部の地域(群馬県,大分県,鹿児島県,宮城県,埼玉県など)で多く報国されています。全国 3000 の小児科定点医療機関から第 13 週 194 件の報告で感染症法施行以降最高値となり,第 14 週でも 183 人の報国がありました。第 15 週では,群馬県,埼玉県と隣接する栃木県で増加がみられています。 |
感染症対策で最も有効な予防法は予防接種です。 麻しんや風しんは予防接種で感染を予防できます。いずれも満1歳〜満7歳6か月になるまでの間にかかりつけ医で接種できます。 予防接種の接種時期については,最も適切な接種時期として,「標準接種月齢」が示されています。先日,予防接種実施要領が改正され, 麻しんの予防接種の標準接種月齢 が,今までの「生後 12 月から 24 月」から、 「生後 12 月から 15 月(満 1 歳3か月)」 に変更されました。これは,麻しんが 1 歳ごろがもっとも罹患しやすく,かつ重症になるため、満1歳になったら,できるだけ早い時期に予防接種を受けることを推進するためのものです。 「お誕生日を迎えたら,かかりつけ医で麻しんの予防接種をうけましょう!」 「麻しん」の予防接種の後は,引き続き「風しん」の予防接種をうけましょう! また, 7 歳6か月を過ぎた方でまだ予防接種を受けていない人では,任意接種(有料)になりますが,大きくなってから罹患することを予防するためにも接種することをお勧めします。かかりつけ医にご相談ください。 |