和歌山市感染症情報センター

Wakayama City Infectious Disease Surveilance Center


今注目の感染症!       第50週(12月8日〜 12月14日)
 



  咽頭結膜熱

 咽頭結膜熱」の再流行です。第 49 週では, 12 件の報告があり,「警報」が発令されましたが,第 50 週では,さらに 15 件と増加しまし,引き続き「警報」が発令されています。 県下では,岩出保健所管内で 20 件と多数の報告があり,高野口保健所管内でも 5 件報告され,いずれも「警報」が発令されています。和歌山市の 15 件を年齢別に見ると, 0 − 6 か月児から 10 − 14 歳まで,幅広い年齢層となっています。



 感染性胃腸炎

 冬場に流行する感染性胃腸炎は,第4 2 週頃から報告が増減していますが,第 47 週で 90 件,第 48 週で 99 件,第 49 週で 71 件,第 50 週で 78 件の報告でした。昨年は第 48 週から急増したのに比較すると、今年はまだ顕著な増加は認められていません。しかし,県下では,岩出保健所管内で 47 件の報告があり,「警報」が発令されました。今後の動向が注目されます。
 
年齢では、乳幼児からおとなまで幅広い年齢で報告されています。特に 1 歳から 6 歳までの幼児の報告数が多くなっています。



  水痘

 例年冬に報告数が増加する「水痘」ですが、全国では、第 45 週で例年と比較し報告数が多くなっています。
 和歌山市では,ほぼ毎週 5 件以内の報告でしたが,第 48 週で 8 件,第 49 週で 13 件,第 50 週で 14 件とやや増加の傾向をしめしています。今後増加してくることが予想されます。
 県内では,新宮保健所管内で第 49 週 20 件,第 50 週 9 件で,「警報」が継続中です。



  インフルエンザ

 市内では,まだ定点からの報告はありません。県内では高野口保健所で 1 件,田辺保健所管内で2件の報告となっています。  → インフルエンザ




 この冬, SARSの再流行が危惧されています。
  SARSとの鑑別診断を明確にするためにも,インフルエンザの予防は重要です。 「手洗いとうがいの励行」,「マスクの着用」は,かぜ,インフルエンザ等の予防に有効です。また, 65 歳以上の高齢者等では,自己負担 1000 円でインフルエンザの予防接種を受けることができます。他の年齢の方は,公費での接種の制度はありませんが,特に人と接する業務に従事している人や,基礎疾患のある方などは、かかりつけ医に十分相談し,予防接種を受けられることをお勧めいたします。




 感染症対策で最も有効な予防法は予防接種です。
  麻疹や風疹は予防接種で感染を予防できます。いずれも満1歳〜満 7 歳6か月になるまでの間にかかりつけ医で接種できます。
  予防接種の接種時期については,最も適切な接種時期として,「標準接種月齢」が示されています。先日,予防接種実施要領が改正され,麻疹の予防接種の標準接種月齢が,今までの「生後 12 月から 24 月」から、「生後 12 月から 15 月(満 1 歳3か月)」に変更されました。これは,麻疹が 1 歳ごろがもっとも罹患しやすく,かつ重症になるため、満1歳になったら,できるだけ早い時期に予防接種を受けることを推進するためのものです。

  「お誕生日を迎えたら,かかりつけ医で麻疹の予防接種をうけましょう!」
 「麻疹」の予防接種の後は,引き続き「風疹」の予防接種をうけましょう!

また, 7 歳6か月を過ぎた方でまだ予防接種を受けていない人では,任意接種(有料)になりますが,大きくなってから罹患することを予防するためにも接種することをお勧めします。かかりつけ医にご相談ください。




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