和歌山市感染症情報センター

Wakayama City Infectious Disease Surveilance Center


今注目の感染症!      第42週(10月13日〜10月19日)
 



 ヘルパンギーナ・咽頭結膜熱・手足口病
 今年、全国的に早期から報告数が多く,注目された「咽頭結膜熱(プール熱)」は、例年であれば、9月中に終息するところですが,今年はしぶとく報告が続いていました。和歌山市では,第39週2例,40週1例,41週3例,第42週で0件となりました。県内では、岩出保健所管内で、3件の報告があり,引き続き警報が継続しています。
ヘルパンギーナ」は全県で0件,「手足口病」は,和歌山市で1件,高野口で1件の計2件に減少しました。



10月にはいり、秋らしいすごしやすい気候となりました。全体としては、一年間の中でも感染症の少ない時期です。10月,11月は,市内では,保健所や市民体育館,コミュニティセンターなどでポリオの予防接種を実施しています。満3か月以上90か月未満で,まだポリオのワクチンの2回投与を受けていない方は,早めに投与を受けましょう。



 マイコプラズマ肺炎
 基幹定点医療機関から報告を受けている「マイコプラズマ肺炎」は、以前は4年周期で流行を迎えていましたが,最近はこの傾向は崩れつつあるようです。年間では、晩秋から冬にかけて増加が見られます。2003年は,5月下旬から6月上旬に報告数が多かったのですが,ここ数週間,全国で、報告数の増加が見られており、この冬の動向が注目されています。
和歌山市では,3か所の基幹定点から報告を受けています。数週間に1件程度の報告が続いています。第38週から41週では報告はありませんでしたが、第42週では2件の報告がありました。2件とも6か月未満の乳児でした。
  
  この冬は,SARSの再流行が危惧されていますが,SARSとの鑑別診断でインフルエンザマイコプラズマ肺炎のような呼吸器感染症は重要です。



 SARSとの鑑別診断を明確にするためにも,インフルエンザの予防は重要です。手洗いとうがいの励行,マスクの着用は,インフルエンザ等の予防に有効です。また,65歳以上の高齢者等では,自己負担1000円で予防接種を受けることができます。また,他の年齢の方は,公費での接種の制度はありませんが,特に人と接する業務に従事している人や,基礎疾患のある方などは、かかりつけ医に十分相談し,予防接種を受けられることをお勧めいたします。



 感染性胃腸炎
 冬場に流行する感染性胃腸炎が和歌山市では第42週で早くも62件と,例年と比較して3倍程度の報告数となっています。
乳幼児から10-14歳まで幅広い年齢で報告されています。特に1歳台での報告が13件と多くなっています。
 →  感染性胃腸炎



 感染症対策で最も有効な予防法は予防接種です。
 麻疹や風疹は予防接種で感染を予防できます。いずれも満1歳〜満7歳6か月になるまでの間にかかりつけ医で接種できます。

満1歳になったら,できる限り早く麻疹の予防接種を! 引き続き風疹の予防接種を!

また,7歳6か月を過ぎた方でまだ予防接種を受けていない人では,任意接種(有料)になりますが,
大きくなってから罹患することを予防するためにも接種することをお勧めします。かかりつけ医にご相談ください。




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