和歌山市感染症情報センター

Wakayama City Infectious Disease Surveilance Center
腸管出血性大腸菌感染症 (O157・O26・O111など)
腸管出血性大腸菌感染症は春から夏にかけて多く報告されます。腸管出血性大腸菌感染症から身を守るために、正しい情報をしっかり持ち、適切な予防と注意することが大切です。
腸管出血性大腸菌感染症って?
ほとんどの大腸菌は人や動物などの大腸に住み、通常は害を与えません。しかし大腸菌の中には食中毒などの原因となるものがあり、これらを総称して病原大腸菌と呼んでいます。病原大腸菌のうち、O1・O26・O111・O121・O128・O157などは、腸管内でベロ毒素という出血性下痢の原因となる毒素を作るため、「腸管出血性大腸菌」と呼ばれます。 この菌が体の中に入ることで「腸管出血性大腸菌感染症」という病気となります。腸管出血性大腸菌感染症は、感染力、毒性が強く子どもや高齢者を中心に死者や重症の患者が出ています。
腸管出血性大腸菌感染症の特徴 なぜ怖い?
1.感染力が非常に強い
腸管出血性大腸菌感染症は、感染力が非常に強く、100個たらずでも感染します。そのため、食品にごく少量付いていても感染し、また入浴やタオルの共用、トイレの取っ手などに付着した菌などによっても、家族内で二次感染を起こすこともあります。
2.毒性が強い
この菌は、大腸で増殖するときに、「ベロ毒性」という猛毒を作りだします。この毒素によって、特に乳幼児・子ども・高齢者では、「溶血性尿毒症症候群(HUS)」を引き起こし、腎臓や脳に重大な障害を生じさせたり、時には死に至ることもあります。
3.潜伏期が長い
潜伏期間は2〜9日と長く、その間は無症状です。そのため、発症してからでは原因の特定が困難で、汚染された食品が流通してしまったり、二次汚染などで感染が広まる危険があります。
主な症状と病状経過
無症状な潜伏期を過ぎると、初期には下痢と腹痛が起きます。3日目ぐらいから激しい腹痛とともにベロ毒素によって大腸の粘膜が傷められ血便が出はじめます。 さらに、重症化すると「溶血性尿毒症症候群(HUS)」へと進行する場合があり、腎臓障害や神経障害を引き起こします。
どうして感染するの?
菌が口から入ることで感染します(経口感染)。
腸管出血性大腸菌は本来動物の腸管内に住む菌です。しかし、家畜や感染者の糞便を通じて汚染された食品や水などを飲食することで感染します。

1.汚染された食品からの感染
国内では井戸水、サラダ、生肉(生レバー・ユッケなど)からの感染が報告されています。
2.患者からの二次感染
患者が調理することで食物に菌が付いたり、タオルの共用、風呂などを介して感染することも考えられます。家族内で下痢をしている人がいた場合は注意が必要です。
感染を防ぐには!
腸管出血性大腸菌は他の食中毒菌と同様に熱に弱く、消毒剤でも死滅します。ですから、一般的な食中毒対策を行えば、感染の危険性を最小限に抑えられます。きちんと調理器具や手をこまめに洗うようにしましょう。
食中毒予防の三原則
 1.食中毒菌を付けない(洗う・包む)
 2.食中毒菌を増やさない(温度管理・早めに食べる)
 3.食中毒菌を殺す(加熱・殺菌)
気になる症状あった時は?
症状から感染が疑われる場合は、ただちに内科・小児科などの医師の診断を受けましょう。
下痢をしている場合は、便の状態(どの程度の水状?血が混ざっていないか?など)や回数などをよく観察し、「いつから」「どんな症状」「何を食べた」を医師に伝えてください。

1.医療機関を受診しましょう。
※安静にし、消化しやすい食事を摂りましょう。
※常温のお茶や水、スポーツドリンクなど水分を補給しましょう。
※自己判断で下痢止めは飲まないようにしましょう。
2.糞便の処理をする時は
※ゴム手袋などを着けて衛生的にしましょう。
※乳幼児などの場合は、おむつの交換場所を決めて、消毒をするなど衛生的に。
※便で汚れた衣類は煮沸や薬剤などで消毒し、家族と別に洗濯しましょう。
3.お風呂は
※症状のある方は最後に入浴するか、シャワーのみで済ませましょう。
※乳幼児との混浴は避けましょう。
※湯は毎日交換しましょう。
その他の情報
戻る →