[1] 出発前
・渡航先でどんな感染症が流行しているか調べましょう。 → 厚生労働省検疫所ホームページ
・予防接種で防ぐことができる感染症を確認しましょう。
種類によっては、数カ月かかる場合もあります。余裕をもって相談しましょう。
・虫除けや服装など感染を防ぐ持ち物を確認しましょう。
・体調が悪いと抵抗力が落ちることから、出発前から体調を整えておきましょう。
旅行前 | 出発前から体調が悪いと抵抗力が落ちることから、出発前から体調を整えておきましょう。 | ||
予防接種で防げる病気は、接種を検討しましょう。 | |||
旅行中 | 食品・水 | 飲料 | 水は必ず沸かして飲むか、ミネラルウォーターを飲みましょう。 |
乳製品 | 搾りたてのミルクやお手製の乳製品を口にするのはやめましょう。 | ||
野菜 | 生野菜は避け、火を通したものを食べましょう。 | ||
果物 | 皮をむいてすぐ食べましょう。 長時間放置されていると思われるカットフルーツ等は食べないでおきましょう。 |
||
魚介類・肉類 | 充分に火の通ったものを、熱いうちに食べましょう。生や半生は避けましょう。 |
||
蚊・昆虫 | 蚊に刺されないようにしましょう。 虫除け剤や蚊取り線香を積極的に利用し、長袖や長ズボンの着用を心がけてください。 |
||
動物 | 動物(特に野生動物)はどのような病気を持っているかわかりません。 むやみに動物に触るのはやめましょう。 | ||
人 | 食事前、トイレ後等は手洗いをしましょう。 | ||
性行為 | 不特定の人との性交渉は避けましょう。 性交渉をもつときはコンドームを正しく使用しましょう。 |
||
寄生虫 | 川や湖、沼などの水辺には寄生虫が見られます。 淡水での遊びやスポーツは、注意しましょう。 |
帰国後 | 検疫所で健康相談を受け付けています。マラリアやデング熱などの検査も行うことができますので、積極的に利用してください。 かかってもすぐに症状が現れるとは限りません。帰ってしばらくしてから具合が悪くなることもあります。熱や下痢など具合が悪くなってきたら、速やかに医療機関を受診するか、検疫所や保健所に相談してください。 その際には、旅行先や滞在期間、飲食状況、渡航先での職歴、家畜や動物との接触の有無などについて必ず申し出てください。 |
主な 感染 経路 |
注意すべき 病気 |
主な 発生地域 |
滞在地域 | 予防方法 | 主な症状 | ||||||||
リゾート |
都市部 | 地方の |
森林・原野 | その他 | 予防接種 | 発熱 | 下痢 | その他 | |||||
食べ物 水 |
★ E型肝炎 | 世界各地 | ● | ● | ● | ● | 十分火の通った食べ物を食べる 生肉は食べない |
● | 倦怠感、黄疸 (体の皮膚や白目が黄色になる) |
||||
★ A型肝炎 | 世界各地 (特に、水道設備が整っていない地域) |
● | ● | ● | 十分火の通った食べ物を食べる 生水は飲まないようにする |
● | ● | 倦怠感、黄疸 (体の皮膚や白目が黄色になる) |
|||||
★ 赤痢 | 世界各地 (特に、水道設備が整っていない地域) |
● | ● | ● | ● | ● ときに血便 |
激しい腹痛 | ||||||
★ 腸チフス | 世界各地 (特に、水道設備が整っていない地域) |
● | ● | ● | ● 持続する高熱 |
● 便秘になることも |
倦怠感、比較的徐脈 (高熱なのに比較的脈が遅い) |
||||||
★ コレラ | 世界各地 (特に、水道設備が整っていない地域) |
● | ● | ● | ● 大量の水様便 |
嘔吐 下痢による脱水 |
|||||||
事故 ケガ |
★ 破傷風 | 世界各地 | ○ | ○ | ○ | ○ | 転倒やケガに注意する | ● | 飲み込みにくい、しゃべりにくい、 全身けいれん |
||||
蚊 | ★ マラリア | 熱帯・亜熱帯地域 (アジア、アフリカ、中南米) |
○ | ○ | ● 夜間 |
● 夜間 |
夜間外出を控える蚊帳の使用 虫除けローションの使用 長袖・長ズボンの着用 |
予防薬(飲み薬) | ● 高熱・周期的 |
○ | 悪寒, 冷汗 頭痛,筋肉痛 意識障害 |
||
★ デング熱 | 熱帯・亜熱帯地域(アジア、 オセアニア、アフリカ、中南米、中東) |
● 昼間 |
● 昼間 |
○ 昼間 |
虫除けローションの使用 長袖・長ズボンの着用 室内での蚊取り線香の使用など |
● 高熱 |
○ | 目の奥の痛み 筋肉・関節痛、発疹 |
|||||
■ チクングニア熱 | 東南アジア、南アジア、 アフリカ、中南米 |
● 昼間 |
● 昼間 |
● 昼間 |
● | ● 高熱 |
頭痛、筋肉痛、倦怠感、 発疹、関節痛、関節のはれ |
||||||
■ ジカウイルス感染症 | アフリカ、東南アジア、 南アジア、 カリブ海諸国、 アメリカ大陸、太平洋島諸国 |
● 昼間 |
● 昼間 |
○ 昼間 |
● 軽度 |
発疹、結膜炎、筋肉痛、 関節痛、倦怠感、頭痛 |
|||||||
■ 黄熱 | アフリカ、中南米 | ○ | ● 昼間 |
● 昼間 |
● 発生地域では必須 |
● 高熱 |
頭痛、筋肉痛 悪寒、嘔吐 |
||||||
■ ウエストナイル熱 | 北アメリカ ヨーロッパ南部 アフリカ、中東、アジア |
● | ● | ● | ● | ● | 頭痛、筋肉痛、倦怠感 | ||||||
■ 日本脳炎 | アジア | ● | ● | ● | ● 高熱 |
昏睡(痛みや刺激に反応しない)、 意識障害、頭痛 |
|||||||
ノミ | ■ペスト | アフリカ、アジア、アメリカ大陸 | ● | ● | ● | 患者や動物(ネズミ、犬、猫)の体液や排泄物への接触を避ける。 肌の露出を避け、虫除けを使う。 |
● | 腺ペスト:リンパ節炎、敗血症 肺ペスト:高熱、呼吸器症状 |
|||||
動物 | ■ 狂犬病 | 世界各地 (特にアジア、アフリカ) |
むやみに動物に触らない 予め狂犬病ワクチン接種を受ける 犬等からの咬傷後、ワクチン等による予防的治療 |
● | ● | 治癒した受傷部の痛み 知覚過敏 恐水・恐風症状 |
|||||||
■ 鳥インフルエンザ | アジア、アフリカ | ○ | ● | 農家、市場、動物園などの鳥類との接触を避ける。手指衛生、うがい | ● | ○ | 呼吸器症状 | ||||||
■MERS | 中東 | ○ | ○ | ヒトコブラクダとの接触、生や加熱不十分なミルクや肉類の摂取を避ける | ● | ○ | 呼吸器症状 | ||||||
人 | ★麻しん | 世界各地 (特にアジア・アフリカ・欧州) |
● | ● | ● | ● | ● 高熱 |
○ 乳幼児では多 |
咳、鼻水、結膜充血、発疹 | ||||
★風しん | 世界各地 (特にアジア・アフリカ) |
● | ● | ● | ● | ● | 発疹、リンパ節腫脹 | ||||||
■ポリオ | 中東・アフリカなど | ○ | ○ | 手指衛生 | ● | ● | ○ | 麻痺 | |||||
■エムポックス | 世界各地 | ○ | ○ | ○ | 接触を避ける | ● | 発疹、頭痛、リンパ節腫脹 | ||||||
★新型コロナウイルス感染症 | 世界各地 | ● | ● | ● | マスクの着用、手指衛生 | ● | ● | ○ | 呼吸器症状、倦怠感、 頭痛、消化器症状 |
||||
沼や 湖河川 |
■ レプトスピラ症 | 世界各地 | ● | 淡水(川や湖)での水浴びを控える | ● | 悪寒、頭痛、筋痛 腹痛、結膜充血 |
|||||||
■住血吸虫症 | アジア、アフリカ、中南米など | ○ | ○ | ○ | ○ | 下痢(血性)、血尿、 肝臓、脾臓の腫れ |
|||||||
|
●:感染する機会が多いので十分に注意 |
手指衛生:手洗い、手指消毒 | ●:ワクチンにより予防できる ※予防接種は、渡航期間、地域、活動内容により、医師と相談の上考慮する。 |
●:よくみられる症状 ○:ときにみられる症状 |