HIV / AIDS
HIV感染症に対する医療は、大きく変化しています。
- 定期的に受診し、毎日服薬することで、エイズを発症せず過ごすこともできるようになりました。
※HIVとエイズって同じでは?と思ったあなた!「HIVエイズについて」をご覧ください。
- 体の中のウイルス量を減らせれば、コンドームを使わずとも性行為のパートナーに感染させることがないとする研究結果(U=U)も発表されています。
正しい情報を知ることが大事!
ビデオ「HIVエイズについて」
HIVエイズについて
HIVは、エイズを引き起こすウイルスの名前。
エイズ(AIDS)は、HIV感染によって病気になった状態。
HIVとエイズは違います。

HIVは、細菌やウイルス、がん細胞などから身体を守る機能(免疫機能)を壊します。そのため、HIVに感染することで、免疫機能が低下します。免疫機能が低下すると、細菌やウイルス、カビなどが原因で起こる病気を引き起こします。
日本において、毎年、新たに1000人以上の人が感染しています。

HIV感染症と診断した医療機関は、最寄りの保健所に届出することが決められています。和歌山市内の医療機関で診断された分は、和歌山市保健所に届出が提出されます。
けっして、ヒトゴトではありません。
感染経路について
はたらく細胞(2022.6.30まで公開)
HIVの感染経路(身体に入り込むルート)が限られています。
HIVを含んだ血液、精液、膣分泌液、母乳が粘膜に触れることで感染します。
つまり、感染経路は次の3つだけ!
- 性的接触(性行為)による感染
感染した人の約90%を占める人が性行為で感染しています。
口を使う性行為でも感染リスクはあります。
他の性感染症に感染していると、HIVの感染リスクも何倍にも跳ね上がります。
- 血液からの感染
注射器(針)を共有すると、他者の血液が直接身体の中に入るため、感染します。
- 出産、授乳による感染
お母さんから赤ちゃんにHIV感染を起こす可能性があります。
妊婦健診でHIV(エイズの)検査を行うこともできます。もし、陽性(お母さんが感染している状態)であった場合、すぐに服薬を始め身体のウイルス量を減らし、帝王切開、ミルクでの育児をすることで、赤ちゃんへの感染リスクをかなり軽減できます。
HIVは、性行為以外の日常生活で感染することはありません。
チラシ「HIV/エイズを正しく知ってね!
HIV感染からAIDS(エイズ)発症までの経緯
HIVに感染してエイズの状態になるまで、きちんと治療を受けるかどうかで経過は大きく変わります。
※きちんと治療を受けるとは、定期的に受診し、毎日服用をすることです。


治療について
1996年以降、身体の中でHIVが増えるのを抑える有効な薬が次々開発されました。複数の成分が入った薬が実用化され、現在1日1回1錠の薬を内服することで効果が得られるようになりました。
〈HIV感染症診療拠点病院〉
全国に約390か所、和歌山県に3か所の医療機関が拠点病院に指定されています。通院しやすい病院を自分で選択することができます。

感染を予防するには
性感染症は、性的接触をもつ誰もがかかる可能性があります。

【性行為での注意点3つ!】
- NO SEX(セックスしない)
HIVを含む多くの性感染症は、性的接触により感染します。ノーセックスも予防のための大事な選択肢です。
- SAFE SEX(安全なセックス)
二人ともHIVに感染していないことが確実でお互いに他のセックスパートナーがいなければ、二人のセックスは安全です。
- SAFER SEX(より安全なセックス)
相手や自分が感染していないかどうかわからないときには、コンドームを正しく使いましょう
<コンドームの正しい使い方>
- 中身を端に寄せて傷つけないように袋を開ける
- 表裏を確認し、指の腹で精液だめの空気を抜く
- 勃起したペニスの皮を根元までたぐり寄せる
- コンドームを途中まで巻きおろす
- かぶせた部分を亀頭部分に寄せ、根元で余っていた皮膚がはるようにして根元までおろす
- 射精したら、コンドームをおさえながらペニスをぬく
- 口を結んで燃えるゴミとして捨てる
ビデオ「正しいコンドームの使い方」
<相手がコンドームを嫌がったら…>
「ゴムを使うための100の方法」を参考に、自分なりの方法を見つけましょう。 (女子のための)等、2種類ありますので、インターネット上、「ゴムを使うための100の方法」で検索をかけてみてください。
http://www.health-issue.jp/the_100_answers_girls.pdf
検査について
HIVは感染しても症状がほとんどなく、感染の有無は検査を受けなければわかりません。
- HIV検査とは
- エイズの原因となるHIVに感染しているのかどうかを調べる血液検査のことです。
エイズの原因となるHIVに対してできる「HIV抗体」という物質の有無で、HIV感染の有無を判断します。
HIV抗体がある ⇒ 陽性 ⇒ 感染している。
HIV抗体がない ⇒ 陰性 ⇒ 感染していない。
- 検査はどこで受けられるの?
- 保健所や医療機関で受けることができます。保健所では全国どこでも無料・匿名で検査を受けることができます。
- 検査を受けるタイミングは?
- HIVが身体に侵入(感染)して、すぐに検査してもわかりません。正確な検査結果を出すためには、感染の可能性の機会があった日から2か月以上たってから検査を受けるようにしましょう。
- 症状はありませんか?
- 既に気になる症状がある場合には、受診しましょう。
もし何らかの性感染症に感染しているなら、早く治療すれば治療期間も短く合併症等の心配もありません。
放置すればするほど、治療期間は長くなり、合併症の心配も出てきます。HIV以外の性感染症のほとんどは、きちんと治ることで完治しますので、早く受診しましょう。
≪受診する診療科≫
喉の症状 → 耳鼻咽喉科
皮膚症状 → 皮膚科
それ以外 → 男性なら泌尿器科、女性なら産婦人科
和歌山市での検査 ビデオ「和歌山市保健所での検査の流れ
チラシ
HIV/エイズに関する情報