和歌山市感染症情報センター

Wakayama City Infectious Disease Surveilance Center
結核とは、結核菌によって主に肺に炎症を起こす病気です。
明治時代から昭和20年代まで長い間、「国民病」と恐れられた結核。医療や生活水準の向上により、薬を飲めば完治できる時代になりましたが、現在でも、新たに約1万人以上の患者が発生している日本の重大な感染症です。
現在もなお流行している理由として、
 1.若いころに感染した高齢者が、加齢や他疾患等の発症により、免疫力が低下し発病する。
 2.未感染の人が増え、感染が急速に広まることがある。
 3.結核への関心が薄れ、受診や診断が遅れることがある。
などが考えられます。
このようなことから、結核を正しく知って適切な行動をすることが大切です。
結核の初期症状は、風邪とよく似ています。 代表的な症状は
 □ タンが出る。長引くせき。
 □ からだがだるい。微熱が続く。
 □ 胸が痛い。
 □ 急に体重が減る。
などです。せきやタンが2週間以上続いたら、結核を疑って早めに医療機関を受診してください。
まわりの方の気づきが早期発見につながることもあります。結核を発病しても、高齢者の場合は特徴的な症状が出ない場合もありますので、年に1回は胸部エックス線検査による健康診断を受けましょう。
結核は、結核菌によって主に肺に炎症を起こす病気です。タンに結核菌がいる方がせきをすると空気中に飛び散り、それを周りの人が直接吸い込むことによってうつります。これを「空気感染」といいます。
しかし、感染してもすべての人が発病するわけではありません。10人が結核に感染した場合、発病するのは、1人〜2人と言われています。通常は免疫機能が働いて、結核菌の増殖を抑えます。ただ、免疫力が弱まると発病するケースが増えてきます。
もしも、結核に感染し、発病したとしてもタンの中に結核菌を出していない軽症の場合は、他の人に感染させる恐れはありません。重症で感染性の結核であっても薬を飲みはじめると、タンの中の菌は激減します。せきが止まれば周りの人に感染させる危険性は少ないので、心配する必要はありません。
結核予防会 結核の常識2019をもとに作成
結核は、正しく薬を飲めば完治できる病気です。自分自身の健康を守ることはもちろんのこと、家族や友人などへの感染を防ぐためにも、早期発見・早期治療が重要です。

□ 症状がなくても65歳以上の方は年に1回健康診断を受けましょう。
高齢者の場合は特徴的な症状が出ない場合もありますので、年に1回は胸部エックス線検査による健康診断を受けましょう。和歌山市では、65歳以上の方に対して無料で検診車による健康診断を行っています。

□ 赤ちゃんにはBCG接種が有効です。
赤ちゃんは抵抗力が弱く、結核に感染すると重症になりやすいため、生後3か月から1歳に達するまでに接種を行いましょう。(標準的な接種時期は、生後5か月から生後8か月に達するまでの期間です)

■ 2週間以上せきが続くようであったら、医療機関を受診しましょう。
早期発見は本人の重症化を防ぐだけでなく、大切な家族や職場などへの感染拡大を防ぐためにも重要です。また、せきが出る時はマスクをつけましょう。(咳エチケット)

■ 家族や周りの方が結核と診断された場合は?
家庭内や周りの身近な方が、結核になった場合、感染または、発病していないかの健診が必要な場合があります。
検査の必要な方へは、直接本人に保健所から連絡させていただきます。心配な状況がありましたらお住まいの地域の保健所へ相談してください。
医師は診察の結果、結核と診断すると、直ちに最寄りの保健所に届出ることが義務づけられています。保健所は、その情報を基に様々な対策・支援を行っていきます。

1.治療終了まで支援します。《服薬支援体制(DOTS)》
結核と診断されても、毎日きちんと薬を服用すれば治ります。薬は病状にあわせて3〜4種類組み合わせ、6か月〜12か月服用します。しかし、症状が消えたからといって、治療の途中で服薬を止めてしまえば、治りません。それどころか、薬が効かない多剤耐性結核菌になることもあります。そのため保健所では、患者さんが抗結核薬を必要な期間飲み続けられるよう、生活に沿って支援をします。

2.感染源や周囲への感染対策を行います。
周囲への感染・発病予防が大切になります。担当の保健師が、患者さんや家族と面接し、家族や周囲の人との接触状況を伺い、保健所内で検討し、必要な方に健診をお勧めします。
健診では年齢や接触状況に応じ、血液検査(感染の有無)や胸部エックス線検査(発病の有無)を最大2年間にわたり実施します。



3.医療費の公費負担制度があります。
結核の治療については、患者負担を軽減することで、治療を完遂できるよう病状や感染性に応じ、結核治療費の一部を公費で負担する制度があります。診断・治療の内容が適正かどうかについては、和歌山市に設置した「和歌山市感染症の診査に関する協議会」において診査し、承認されると医療費の助成を受けることができます。

□ 人に感染させる恐れがある場合の入院治療
  結核を治すために必要な検査及び治療費の全額を健康保険と公費で負担(自己負担なし)
  (ただし、所得に応じて一部自己負担がある場合があります。)

□ 一般的医療
  医療費の95%を健康保険と公費で負担(自己負担5%) 対象は抗結核薬、喀痰検査、エックス線検査、CT検査、副作用の検査。
  外科的療法の必要な方には手術費、入院費も対象。

4.油断は禁物!治療が終わった方へ。
結核の治療を確実に行えば、再発の可能性は非常に低くなります。しかし、治療終了後、2年間は再発の可能性が高いので、半年に1度は健康診断を受けましょう。保健所では確実に健康診断が受けられるように応援します。

和歌山市における結核対策
和歌山市では、治療成功率の向上のため、県内の結核病床を有する病院と連携し、院内DOTSの実施とDOTSカンファレンスの開催、さらに平成15年度からは在宅患者さんや退院後の患者さんを対象に、服薬支援事業(訪問DOTS事業)を実施しています。  
この服薬支援事業では、患者さんや家庭の状況に応じて、服薬支援看護師(DOTSナース)が家庭訪問等により直接患者さんに服薬の状況、副作用の有無等を確認します。治療が終了するまで、服薬手帳などを活用して、ともに治療に取り組み、必要な期間確実に抗結核薬を飲み終えることができるように患者さんの生活や思いに沿いながら、支援を続けます。この服薬支援事業の実施により、治療成功率が向上しています。
今後さらに、患者さんの生活に即した幅広い柔軟な服薬支援体制をすすめます。
また、感染経路、感染の広がりを把握するため、患者さんの結核菌株を保存し、必要に応じて結核菌のVNTR検査(結核菌の遺伝子型を調べる検査)を実施します。
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