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A型肝炎患者の情報提供及び検体確保について

国内において、A型肝炎の発生報告数は、平成19年以降、年間150例前後で推移してきましたが、今年は、届出患者数が例年に比して増加しており、3月までに、すでに111例の届出がありました。
A型肝炎については、糞便中にウイルスが排出され、患者との接触や水、食品等を介して経口的に感染することから、感染症法及び食品衛生法の双方の観点から必要な情報提供及び届出をお願いしているところですが、感染後の潜伏期間が長く、その感染経路も多岐に渡ることから、聞き取りによる感染源の遡り調査が、非常に困難な場合があります。
このような状況において、感染源の共通性を見出すためには、患者の糞便から分離されるウイルス株の分子疫学的手法を用いた解析を行い、集団発生の動向を確認することが極めて重要となります。

 つきましては、A型肝炎の患者を診療した場合は、情報提供及び発生届とともに、患者の糞便検体の確保に努めていただきますようお願い致します。
届出基準   発 生 届