和歌山市内で,第15週より麻疹の報告が続いており,横ばいから増加の傾向が見られています。第28週(7月6日〜7月13日)では16件と第27週の11件より5件増です。年齢は,1歳未満1,2歳2,3歳1,4歳1,5歳3,6歳3,10−14歳5となっています。これは,市内の養護施設内で入所の児童が集団感染した影響を受けていますが,それ以外でも,小学生や中学生の散発的な罹患が報告されています。感染した児童はいずれも予防接種を受けていないようです。中学生や高校生などが罹患し受験勉強に影響することもあります。
また,第27週では成人麻疹(18歳以上の麻疹)の報告も2件ありました。
乳幼児が麻疹に罹患すると,肺炎や中耳炎,脳炎などの重い合併症を併発することもあり,時に死亡に至ることもあります。死亡例の多くは1歳までの乳児です。一方,成人で麻疹に罹患した場合も症状は重く,合併症を起こすことがあり注意が必要です。幼児期に予防接種を受けていない人での感染が殆どで,20歳台に多く見られます。
麻疹は予防接種で感染を予防できます。予防接種は満1歳〜満7歳6か月になるまでの間にかかりつけ医で接種できます。満1歳になったら,できる限り早く麻疹の予防接種をうけましょう。
また,7歳6か月を過ぎた方でまだ予防接種を受けていない人では,任意接種(有料)になりますが,大きくなってから罹患することを予防するためにも接種することをお勧めします。かかりつけ医にご相談ください。 |