マイコプラズマ肺炎は1年を通じでみられる感染症ですが、全国的に令和6年7月から増加傾向となっており、和歌山市でも現在、令和2年以来の高い水準で報告数が推移しています。(2024.9.12)
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症です。
小児や若い人の肺炎の原因としては、比較的多いものの1つです。
例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。
患者の咳のしぶきを吸い込んだり、患者と身近で接触したりすることにより感染すると言われています。
家庭のほか、学校などの施設内でも感染の伝播がみられます。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2〜3週間くらいとされています。
発熱や全身倦怠感(だるさ)、頭痛、痰を伴わない咳などの症状がみられます。咳は少し遅れて始まることもあります。咳は熱が下がった後も長期にわたって(3〜4週間)続くのが特徴です。多くの人は肺炎マイコプラズマに感染しても気管支炎ですみ、軽い症状が続きますが、一部の人は肺炎となり、重症化することもあります。一般に、小児の方が軽くすむと言われています。
感染経路はかぜやインフルエンザと同じですので、普段から、手洗いをすることが大切です。
また、患者の咳から感染しますので、咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど
咳エチケットを守ってください。
抗菌薬(抗生物質)によって治療します。抗菌薬のうちでも、マイコプラズマ肺炎に効果のあるものは、一部に限られています。近年、マイコプラズマ感染症に通常使用される抗菌薬の効かない「耐性菌」が増えてきているとされていますが、耐性菌に感染した場合は他の抗菌薬で治療するなどします。軽症ですむ人が多いですが、重症化した場合には、入院して専門的な治療が行われます。
長引く咳などの症状があるときは、医療機関で診察を受けるようにしましょう。
(学校保健安全法における取り扱い)
「その他の感染症」に分類されており、出席停止期間が定められていません。症状が改善し、全身状態の良い者は登校(園)可能です。
このページは厚生労働省「マイコプラズマ肺炎にするQ&A」(平成23年12月)に基づき作成しています。