平成25年4月1日からヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンが定期の予防接種となりました
病気の説明
ヒブ、小児用肺炎球菌は細菌性髄膜炎の原因となる細菌です。
細菌性髄膜炎とは、細菌が脳や髄膜に感染する感染症で、年間約1000人の子どもが罹っていると推測され、そのうち、約5%が亡くなり、約25%に重い後遺症を引き起こすといわれています。
その原因菌の約60%がインフルエンザb型(ヒブ)、約30%が肺炎球菌によるものですが、これらに対するワクチンを接種することで、高い予防効果が認められています。
細菌性髄膜炎の患者の約50%が0歳児です。予防のためには、生後2か月〜7か月の間に始めることが効果的です。
ワクチンと副反応
ヒブワクチン
現在使用されているワクチンは乾燥ヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)という不活化ワクチンです。
ワクチンの主な副反応として、不機嫌、嘔吐、発熱、注射部位の赤斑、腫脹(はれ)、硬結(しこり)、疼痛です。重い副反応については、ショック・アナフィラキシー様症状、けいれん、血小板減少性紫斑病などの副反応が、まれに生じる可能性もあります。
小児用肺炎球菌ワクチン
現在使用されているワクチンは13の血清型について、子どもの細菌性髄膜炎などを予防するようにつくられた13価肺炎球菌結合型ワクチンという不活化ワクチンです。
ワクチンの主な副反応として、発熱、易刺激性、注射部位の赤斑、腫脹(はれ)、硬結(しこり)、疼痛です。重い副反応については、ショック・アナフィラキシー様症状、けいれん、血小板減少性紫斑病などの副反応がまれに生じる可能性があります。
ワクチンを受ける時期
生後2か月〜5歳未満
標準的接種月齢は生後2か月から7か月です。
(接種開始月齢により回数が異なります。
接種間隔についてご覧ください。)
受け方
医療機関によっては、予約が必要な場合があります。医療機関にお電話などで予約・連絡後に受診してください。
持って行く物:母子健康手帳・予診票(家で記入しておきましょう)
実施医療機関
接種するワクチンの種類 |
初回接種年齢 |
間隔 |
回数 |
ヒブワクチン |
生後2か月〜7か月未満 |
初回 |
27日(※1)以上、標準的にはから56日までの間隔
・ただし、2回目及び3回目の接種は、12か月に至るまでに完了する |
3回 |
追加 |
3回目の接種後、7か月以上、標準的には13か月までの間隔 |
1回 |
生後7か月〜1歳未満 |
初回 |
27日(※1)以上、標準的にはから56日までの間隔
・ただし、2回目の接種は、12か月に至るまでに完了する |
2回 |
追加 |
2回目の接種後、7か月以上、標準的には13か月までの間隔 |
1回 |
1歳〜5歳未満 |
1回 |
小児用肺炎球菌ワクチン |
生後2か月〜7か月未満 |
初回 |
27日以上の間隔
※ただし、2回目及び3回目の接種は生後24か月に至るまでに完了する |
3回 |
追加 |
3回目の接種後、60日以上の間隔をおいて生後12か月に至った日以降に行う |
1回 |
・標準として生後12か月から15か月の間に行う |
生後7か月〜1歳未満 |
初回 |
27日以上の間隔
・ただし、2回目の接種は生後24か月に至るまでに完了する |
2回 |
追加 |
2回目接種後、60日以上の間隔
・生後12か月に至った日以降に行う |
1回 |
1歳〜2歳未満 |
60日以上の間隔 |
2回 |
2歳〜5歳未満 |
|
1回 |
※1 医師が必要と認めた場合は20日間
予防接種を受ける前の一般的注意事項
- 予防接種は、体調の良い時に受けるのが原則です。
- 接種会場での体温が37.5度以上である場合は受けることができません。
- 1か月以内に病気にかかった場合、病気の種類によっては一定の期間あけないと接種できない場合があります。
- 家族やお友達などが感染症(麻しん、風しん、水痘など)にかかっている場合、観察期間が必要なことがあります。
他の予防接種との間隔
注射の生ワクチン間のみ、4週間(27日)以上あけてください。
(注射生ワクチン:BCG、麻しん風しん、水痘、おたふくかぜなど)
その他のワクチンについては、接種間隔がなくなりました。
ただし、新型コロナワクチンとは前後2週間(13日)以上あけてください。
なお、同一ワクチンを複数回接種する際の接種間隔は従来どおりです。