「感染性胃腸炎」は小児に好発するロタウィルス腸炎やノロウィルス感染症にみられるように,冬季〜春先に大流行します。例年40週後半を過ぎた当たりから急激に増加を始め年末にピークを迎えます。今年は、全国的に例年より立ち上がりが早く、和歌山市では、第46週で211件(定点当り23.44)と急増し、警報発令となりました。これは前年より5週間早い警報発令です。第47週はさらに310件(定点当り34.44)と約1.5倍に増加し、過去最高の報告数となりました。今後、年末に向かって更なる流行が危惧されますので、十分な注意が必要です。
IDWR第45週の病原体情報では、ノロウィルスGUが増加しています。
保育所・学校などの小児の集団生活の場だけでなく、高齢者の集団生活施設等においても多くの集団発生が見られ、注意が必要です。日常生活における「手洗い」「うがい」励行などを日ごろより心がけて下さい。また嘔吐・下痢などの症状があるときには、十分に水分補給をして下さい。ノロウィルスには塩素系の消毒剤が有効です。嘔吐物や下痢便の処理は衛生的に取り扱い、汚れた場所や衣類等は熱湯や塩素系消毒剤で消毒しましょう。
年齢別で第47週は、就学前の乳幼児を中心に幅広い年齢層で20歳代にも報告が認められます。