「感染性胃腸炎」は小児に好発するロタウイルス腸炎やノロウィルス感染症にみられるように,冬季〜春先に大流行し,秋は最も報告数は減少します。
和歌山市での2006年の状況は,第2週に253件(定点当り28.11)に急増,その後,第4週から第7週は180〜190件とやや減少,第8週から第11週は140件前後で足踏み状態でしたが,第12週には,89件に減少し,以降,100件以内でほぼ例年並の報告数となりました。 第25週では54件,第26週は39件でした。発生数は減少傾向にあり,終息に向かっていくと思われます。
流行期は過ぎたものの,小児に見られる感染症では,やはり,年間を通じて最も報告数の多い感染症です。
年齢別では,就学前の幼児で多く報告されています。
IDWR第19週病原体情報では,殆どが,ノロウィルスGUで,2,036件が分離報告され,GTは計136件の報告となっています。サポウィルスが60件,ロタウィルスは第2週以降増加し,第9週がピーク。殆どがA群ロタウィルスで第17週までに523件検出されています。また,C群ロタウィルスは計18件が報告されています。この他,小学校・福祉・養護施設で,C群ロタウィルスの集団感染事例が報告されています。