「感染性胃腸炎」は小児に好発するロタウイルス腸炎やノロウィルス感染症にみられるように、冬季〜春先に大流行し、秋は最も報告数は減少します。和歌山市内では、微妙な増減を繰り返しつつ第45週からは増加傾向でしたが、第51週221件に急増し,警報発令されました。第52週は171件,第1週は118件でやや減少傾向でしたが、第2週では253件(定点当り28.11)に急増,その後,第4週から第7週は180〜190件とやや減少,第8週・第9週は,さらに146件,149件に減少,第10週132件で減少傾向は足踏み状態です。警報は引き続き継続発令されています。
IDWR第8週病原体情報ではノロウィルスGUの分離が増加しており、33府県から1,240件が分離報告され、GTは計49件の報告となっています。サポウィルスが32件,A群ロタウィルスは第2〜5週に増加し,第8週までに119件検出されています。
年齢別報告数では、やはり乳幼児を中心とした発生の報告ですが、第10週では,4歳でピークがみられています。
今後冬季〜春先に向けて,まだしばらく流行の継続が予想されます。日常生活における「手洗い」、「うがい」励行などを日ごろより心がけて下さい。また,嘔吐や下痢などの症状があるときは,水分補給を充分にしてください。嘔吐物や便等排泄物の処理は使い捨ての手袋を着用し、衛生的に取り扱いましょう。嘔吐物や下痢便等で汚染された衣類等は、熱湯やハイターで消毒して、他の衣類等とは別にして洗濯しましょう。