和歌山市では2005年に入ってからまだ発生の報告はなく、県内でも第2週に新宮管内と高野口管内で各1件、第7週に田辺管内で2件、第11週に高野口管内で1件、第21週に高野口管内で1件、第24週に高野口管内で1件の報告があるのみとなっています。
しかし第17・18週IDWRでは「注目すべき感染症」に麻疹がとりあげられ、「2001年の全国的流行があって以来、報告数は減少を続けており2005年では今までのところ2004年よりさらに報告数は減少している。しかし発生の中心となる1歳児の麻疹抗体保有率は2003年度において61.9%であり麻疹の発生を恒常的に抑制できるとは考え難く、また最近の麻疹の発生数の減少によって麻疹ウイルス暴露の機会が減少しているためブースター効果の低減がワクチン既接種者の免疫減衰を招くことも危惧される。現状のままでは近い将来において再び麻疹の局地的、あるいは全国的な流行が生じる可能性もあり、その際には1歳を中心とした乳幼児のみならず、思春期以降の比較的高年齢層において集団発生や流行が生じる可能性が高い」とのことです。
和歌山県・市では麻疹の全数把握事業を実施していますが、5月2日〜6月5日で麻疹の報告は県内で1件、和歌山市で0件でした。
例年であればこれから麻疹の発生が増加してくる時期でもあり今後の動向に注意が必要です。