【5類感染症】 第20週(5月16日〜5月22日) |
「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」が23件の報告で、過去5年間で最多となりました。新宮管内では12件の報告があり警報発令されています。今後の動向に注意が必要です。 |
「 感染性胃腸炎」 微減傾向 |
2004年第50週以降に急増し、第52週293件とピークを迎え、以降、第53週244件、2005年では、第1週以降130〜160件で流行が持続しました。第8週以降110件前後にやや減少したものの横ばい状況で警報が継続発令されていましたが、第12週は87件に減少し、ようやく警報は解除されました。以降第13週は68件、第14週は67件、第15週は64件と漸減し、昨年の同時期よりも少なくなっていました。 |
水痘(みずぼうそう) 例年なみであるが、時期的に注意! |
2005年第1週から第3週まで横ばい状況で警報が継続発令されていましたが、第5週で29件に減少、以降漸減してきていました。第17週で22件とやや上昇、第18週で11件と減少し、第19週で30件、第20週で16件と増減を繰り返しています。 |
手足口病 増加の兆しなし |
手足口病は、2000年に大流行しました。例年は3大夏風邪のひとつとして夏場に流行するのですが、2004年は、夏にあまり流行せず,涼しくなってから報告が増加しました。2005年では、第11週・第12週に17件と同数でやや増加の傾向でしたが、第13週以降漸減しています。第20週は2件でした。 |
麻疹(ましん) 今後の動向に注目 |
和歌山市では2005年に入ってからまだ発生の報告はなく、県内でも第2週に新宮管内と高野口管内で各1件、第7週に田辺管内で2件、第11週に高野口管内で1件の報告があったのみとなっています。 |
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)」 今後も注意! |
和歌山市では、第1週以降10件前後で増減していましたが、第18週は17件、第19週は24件と、警報発令には至りませんでしたが増加傾向を示していました。第20週は9件に減少したものの、第15週IDWRでは、「約4年ごとに増える傾向がみられている。2005年には報告数が増加する可能性が高い」とあり、今後の動向に注意が必要です。 |
A郡溶血性レンサ球菌咽頭炎 増加傾向 注意が必要です |
2005年にはいり、例年よりやや報告数が多い状況が持続していましたが、第20週に23件(定点当たり2.56)と過去5年間で最多の報告数となりました。
年齢別では1歳から10〜14歳までの発生報告があります。
県内では新宮管内で12件(定点あたり6.00)の報告があり警報が発令されました。今後の動向に注意が必要です。 |
ヘルパンギーナ 目立った動きなし |
第17・18週IDWRより、「定点当り報告数は第12週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い」とされています。
和歌山市では第19週は10件、第20週は8件の報告で、過去5年間の同時期と比較して特に多くはなく、横這いが続いています。
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咽頭結膜熱 増加の兆しなし |
昨年早期に流行した「咽頭結膜熱」ですが、2005年は第1週以降2件から5件の報告で横ばい状況です。第20週は1件との報告でした。第17・18週IDWRでは「定点当たり報告数は3週連続して増加」とありますが和歌山市では3週連続して1件の発生となっています。
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マイコプラズマ肺炎 増加傾向です |
第13週以降報告のなかったマイコプラズマ肺炎でしたが、第18週で1件(定点当たり0.33)報告されて以来、第19・20週と続けてで4件(定点当たり1.33)の報告があり、増加傾向を認めています。第20週の年齢別では、 12ヶ月まで1件、1歳2件、3歳1件でした。今後の動向に注意が必要です。 第16週IDWRより、「マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。」となっています。 |
インフルエンザ 終息しました! |
例年と比較して遅い立ち上がりで流行し、第8週に614件の報告があり、警報が発令されました。ピークは、第9週の792件、第10週の785件で、以降毎週ほぼ半減し、第13週では146件に減少、警報は解除されました。県内でも、いずれも報告数は減少し、第14週には全県で警報は解除されました。第20週は1件のみでした。
第20週IDWR病原体情報より、「2004/2005シーズンは、B型の分離・検出が最も多く3172件、AH3型は2099件で、AH1型は176件の分離・検出が報告されている」とのことです。 |
風しんと先天性風しん症候群の予防について 小児科定点からの全国の「風しん」患者数は,2004年に一部の地域(群馬県,大分県,鹿児島県,宮城県,埼玉県など)で多く報告されました。全国3000の小児科定点医療機関から第20週243件,定点当り0.08人の報告で感染症法施行以降最高値となりました。 患者の年齢別では,2004年では以前と比較して10〜14歳及び20歳以上の割合が明らかに大きくなっています。これらは小児科定点からの報告であるため,実際の成人の風疹罹患数はより多い可能性があります。 一方,ワクチン未接種で罹患したこともない女性が妊娠初期に風疹に罹患したときにウィルスが胎児に感染し,出生児に「先天性風疹症候群」を起こすことがあります。この先天性風疹症候群は「感音性難聴」「白内障または緑内障」「心疾患」が3主徴で,通常妊娠第16週までに起ることが殆どです。 感染症法では,「先天性風しん症候群」は全数把握となっていますが,いままで1年に1例以内だったのが,2004では,第51週までで9例の報告がありました。和歌山市内で「先天性風疹症候群」の報告はありません。 また,「風疹」は,和歌山市内では,2004年1年間で計7件の報告でした。 非流行時から妊娠可能年齢の女性の積極的な予防接種が重要です。また,流行阻止のために,男女とも,ワクチン接種歴がなく,罹患もしていない人は,男女とも予防接種(任意接種)を受けることが望まれます。 なお,妊娠可能な女性については,ワクチン接種後2か月間の避妊が必要です。 |
感染症対策で最も有効な予防法は予防接種です。 麻しんや風しんの予防接種は,いずれも満1歳〜満7歳6か月になるまでの間にかかりつけ医で接種できます。 麻疹の予防接種の標準接種月齢(=最も適切な接種時期)は,「生後12月から15月(満1歳3か月)」です。麻しんは1歳ごろがもっとも罹患しやすく,かつ重症になるため、満1歳になったら,できるだけ早い時期に予防接種を受けましょう。 和歌山市の1歳6か月児健診及び3歳児健診を受診された子どもさんの予防接種実施状況をみますと,麻しんでは,1歳6か月で約80%,3歳6か月で92%。風疹では1歳6か月で約42%,3歳6か月で79%のお子さんが接種済みとなっています。 麻しん・風しんの流行防止及び先天性風疹症候群を発生防止のため,今後,さらに早期接種の徹底を推進したいと思います。 「お誕生日を迎えたら,かかりつけ医で麻しんの予防接種をうけましょう!」 「麻しん」の予防接種の後は,引き続き「風しん」の予防接種をうけましょう! また,7歳6か月を過ぎた方でまだ予防接種を受けていない人では,任意接種(有料)になりますが,大きくなってから罹患することを予防するためにも接種することをお勧めします。かかりつけ医にご相談ください。 |